2000年初頭より、PISA(OECD生徒の学習到達度調査)で常に上位の成績を打ち出し、世界に注目されてきたフィンランドの教育。その特色は、「無料の義務教育で、貧富の差、性別や地域差が無い平等性」「修士課程を修了したレベルの高い先生」「宿題やテストが少ない、競争を廃する指導」「学校や先生の裁量が大きい」「補修や留年にも柔軟に対応し、落ちこぼれを作らない指導」などが挙げられる。 実際に、2010年に就学した長男が受けているフィンランドの教育には、上記の長所が多く見られる。一方、2015年に就学した重度言語障害児の次男は、危うく落ちこぼれのまま放置されるところだった。フィンランドでは2001年から2010年までの間に、学校で特殊支援を受ける児童の数が60%も増加しているという。しかし、そのサポート体制は児童の年齢や地域によって大きな差があるといわれている。