最近、子供とドラえもんを見ていたときに気付いたことがある。 ドラえもんの出す道具の一つの特徴として、「空間」があるのだ。 つまり野比家ような狭い東京の一戸建て(といっても東京では十分広いが)で育つ子供にとってはうれしいであろう、地下のスタジオとか、亜空間の砂漠とか。秘密の隠れ家とか。 そこで大喜びして遊ぶ子供たち。 日本にいるときは何の違和感もなく見ていたものだ。 オタワに来て見ると、それは不思議な感じである。 人間の感覚から言うと、ほぼ無限に広がる平地がある。 車で何時間も途方もなく何もない平原を走った後で、地図で確認してみると、地図上の恐ろしく狭い範囲であることに愕然とする。 こちらの子供たちには、空間自体に対する憧れはないのかもしれない。 今更ながら思うのは、日本人の緻密な物造り、パッケージングへのこだわりはこの空間への憧れがあるからであろう。 もし日本人全員がカナダに丸ごと移住して