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宮崎駿の『風立ちぬ』は前評判的な情報などを聞いて少しうんざりした感じもあり、また私も、リアリズムっぽい作品が苦手でSFやファンタジー的な作品のほうが好きだし、どっちかというと、アニメ映画は子どものためにつくるもので、大人のために作っちゃいけないつくっちゃいけないような感じもしていたので、少し避けていた。 が、見た。完全な作品だった。そのことにまず圧倒された。もちろん、三行でまとめられる大きなストーリーがないのにどこが完璧なんだよという意見もあるかもしれない。いや、そうしたストーリーこそ完全性の対極にあるものだ。 まったく隙というもののない完全な作品だった。こんなものが創作できるのかというのが驚きだった。隙のなさはバランスの良さということもであるのだが、映像のディテールの充実にも圧倒された。緻密に歴史考証していくと間違いやフィクションとしてやりすぎという部分もあるのかもしれないが、よくここま
宮崎駿監督が長編アニメ制作からの引退を発表した後どんな初仕事に取り組んでいるのか、「風の谷のナウシカ」から30年の間にスタジオジブリが世の中に与えた功罪とは何か、ジブリに惹かれて大企業を辞めて集まった社員たちの思いとは……。 そんなスタジオジブリの秘話満載の週刊誌「アエラ」(朝日新聞出版)が8月4日に発売される。特別編集長を務めるのは、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さん(65)。 「アエラの1号限りの編集長を務めてもらえませんか」 3月に編集部からオファーしたことから、このコラボは始まった。本や雑誌の市場が縮小する中で、雑誌の可能性を探ろうとアエラが始めた「特別編集長」号は、今年1月に発売された、AKB48総合プロデューサー、秋元康さんの特別編集長号に続く第2弾だ。ジブリ作品を30年間世界中でヒットさせてきただけでなく、元雑誌編集者でもある鈴木さんなら、どんな雑誌を作るのか――。編
ジブリ・鈴木プロデューサーが勇退!後任36歳・西村氏で“新時代”到来 Tweet 昨年9月、宮崎駿監督(右)の引退会見で話す鈴木敏夫氏 昨年9月に引退を宣言した宮崎駿監督(73)のアニメーション映画「千と千尋の神隠し」などのヒットで知られる「スタジオジブリ」の鈴木敏夫プロデューサー(65)が勇退することが8日、分かった。「ゼネラル・マネジャー(GM)」に就任する。今夏公開予定の「思い出のマーニー」(米林宏昌監督)からは、西村義明氏(36)がプロデューサーとなる。宮崎監督に続き、鈴木プロデューサーも後進に席を譲ることで、ジブリは“新時代”を迎える。 映画プロデューサーという海外と比べて日本では地味な立場ながら、テレビ番組出演やラジオのパーソナリティーなど、“ジブリの顔”として知られる鈴木氏が、プロデューサー業から退くことを決めた。 鈴木氏はこの日、「アニメーターや監督と、直接やりとりをしない
歓迎してくれている?のだろう、きっと。庭に立つ記者の前で、小さな男の子が天に向け、盛大におしっこをした。その脇をヤギと犬がすり抜ける。続いて、はだしの子どもたちが何人か――。風のように駆けていった。 一度は記者の周りに集まった子どもたちが、仲間がカミキリムシを見つけるや、たちまちそちらに興味を移す。だが、虫の人気とて北原和子園長にはかなわないようだ。 「かずこ」「かずこ」と呼ぶ園児たちを北原園長は一人ずつ抱きしめた。 「遊びに夢中の子どもって、黒い瞳がキラキラするのね。だから、かわいいんですよ、子どもって」 埼玉・桶川市「いなほ保育園」の北原和子園長が、田んぼの中の小さなプレハブ小屋で、保育園を開いたのは24年前。風を遮るものはなく、秩父連山と夕焼けがきれいな所だった。子どもたちは、刈り取ったワラをおもちゃに遊び、園の名前はそのまま「いなほ」に決まった。 今では、約1万3千平方メートルの敷
ジブリに入った人は、 いわばそれまでにも大学で投げていた ピッチャーみたいな 技術のある人たちでしょうけど、 ジブリで大塚さんに教わって、また、 目が開くみたいなことがあるわけですか? 目を見開かれて描けるようになる人もいます。 相性がありますから、 ダメな人もいるんですけれど。 ただ、大塚さんは、 「こうやると、たのしいじゃないか」 ということはちゃんと教えてくれるし、 大塚さんが「これは」と見こんだやつは、 ぼくなんかが見ているなかでは、 いいアニメーターになったようですね。 一時は新人教育から 離れていただいていましたが、 去年や今年は、 また大塚さんにやってもらっているんです。 特に今こそ、 大塚さんの血が必要だと思ったから、 ぼくが提案したんです。 今、アニメーション界においては、 ちょっとむずかしい問題が出てきているんです。 さきほど「1枚絵」と 「絵の動き」について話しました
──どうして『魔女の宅急便』のジジは喋れなくなったんですか? 「ああいうときは喋れなくなるものなの。いつまでも猫なんかと喋ってちゃいけないんだよ。 何かを手に入れれば、失うものもある」 『夢と狂気の王国』が公開された。『風立ちぬ』と『かぐや姫の物語』が同時に制作されていたスタジオジブリに密着したドキュメンタリーだ。けれど、1998年の『「もののけ姫」はこうして生まれた。』とはすこし毛色が異なる。監督の砂田麻美が「映画にしたいんです」といって出来たものは、すさまじい愛の物語だった。 ジブリに密着といっても、映画のほとんどは『風立ちぬ』を担当するスタジオでの出来事だ。 宮崎駿監督、奔走する鈴木敏夫プロデューサー、『風立ちぬ』完成に向けて働き続けるスタッフ、ジブリに住み着いた猫・ウシコ。線路の向こうで『かぐや姫の物語』を制作している高畑勲監督やスタッフは画面にほぼ出てこない。けれど高畑の印象は強
小冊子『熱風』7月号特集 緊急PDF配信のお知らせ 2013.07.18 『熱風』7月号の特集は「憲法改正」です。 この問題に対する意識の高さを反映したためか、7月号は多くのメディアで紹介され、編集部には「読んでみたい」というたくさんの問い合わせがありました。 しかし取扱書店では品切れのところが多く、入手は難しいようです。今回編集部では、このような状況を鑑みて、インターネットで、特集の原稿4本を全文緊急配信することに決定しました。 ダウンロードは無料、配信期間は8月20日18時までです。 『熱風』2013年7月号特集「憲法改正」(852KB) *ダウンロードは終了しました。 ◆配信期間は本日より、2013年8月20日、18:00までとします。 ◆無断転載を禁止します。 ◆編集部では、ダウンロードについてのテクニカルな質問にはお答えできません。 ◆本件についてのお問い合わせは、こちらまでお願
スタジオジブリ刊行の無料小冊子「熱風」10月号は「電子書籍」を特集。これに合わせ、初の電子配信が実現する。ドワンゴ川上会長や津田大介さんらによる「電子書籍」をテーマにした対談など、さまざまな読み物が楽しめる。 スタジオジブリが毎月刊行している無料の小冊子「熱風」――。毎回異なるテーマの特集に加え、元プロ野球監督の落合博満さんが映画を語る「戦士の休息」をはじめとする個性的な連載が楽しめる小冊子だ。最新の10月号では「電子書籍」を特集しており、これに合わせて同冊子初の電子配信が実現する。 熱風は全国約40の書店で無料配布しているが、「手に入らない」というファンからの声も多いという。こうした背景もあって、電子書籍を特集した10月号に限り電子書籍版の配信を決定。ジブリの公式ホームページで10月10日10時から公開する。ファイル形式はEPUBとPDFの2種類を用意する。 10月号の掲載内容のうち、著
悪人を倒せば世界が平和になるという映画は作らない――宮崎駿監督、映画哲学を語る(前編):“ポニョ”を作りながら考えていたこと(1/4 ページ) 「悪人をやっつければ世界が平和になるという映画は作りません」 『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』などのアニメーション映画を手掛けた宮崎駿監督が11月20日、東京・有楽町の日本外国特派員協会に登場し、講演を行った。 『千と千尋の神隠し』が2003年にアカデミー賞長編アニメーション部門作品賞を獲得するなど、宮崎監督は海外でも評価が高い。内外から200人以上の記者が集まり、10分間の講演後には1時間以上も質問が投げかけられた。時には笑いながら、時には真剣な顔で宮崎監督は、最新作の『崖の上のポニョ』や現代社会に対する不安、自らの映画哲学などについて語った。 以下、宮崎監督のメッセージをご紹介しよう。 ポニョと同時に保育園も作った 私たちが作った『(崖の上の
←鳥山石燕『画図百鬼夜行』より (※前回から続く) ところで、以前のエントリ(→★)でも書きましたが、ポニョは「さかなの子」と主題歌で歌われているにも関わらず、とても魚には見えないという問題があります。どちらかといえばそれは、江戸時代の画にある妖怪の人魚にしか見えないわけです。(左図) ←人魚図 江戸時代の瓦版 笹間良彦『図説・日本未確認生物事典』より しかし、主人公の宗介はポニョを見て開口一番「あ、金魚だ」と言いますし、お母さんのリサも、保育園の友達も「可愛い金魚」と言います。このことから、私たち観客は、これは人間のような目鼻がついており、髪まで生えていてどうも金魚には見えないけど、そこは「マンガのウソ」というやつで、こう見えても金魚なのだろう。金魚に違いない。と、うっかり考えてしまいます。 それはあたかも、二本足で歩いて人間の言葉をしゃべるミッキーマウスを見て、とてもネズミには見えない
本日はまず『カンフー・パンダ』について書きたいと思います。先日、俺はこの作品について「見る気が起きない」ということをうっかり書いてしまいましたが(→★)、その後いろいろな人から「結構面白いですよ」とのご指摘があり、思い切って見ることにしました。 結論から言えば、見てよかったです。映画として面白かったことはもちろんですけど、それ以上に、『ポニョ』という作品を考えるうえでも『カンフー・パンダ』は見ておいてよかったと思いました。どういうことかといいますと、あらゆる側面から考えて、『パンダ』と『ポニョ』は正反対の場所に位置する作品だと思うからであります。 かつてレオナルド・ディカプリオが記者会見の席上、自分が出演した映画の話そっちのけで『千と千尋の神隠し』を絶賛したことがあります(横にいたスピルバーグ監督まで『千尋』を絶賛)。このときのレオ様の言いぐさが 「まるで別の惑星で作られた映画を見ているか
ポニョの2回目を見てきました。感想を書こうとおもうんですが、その前に全然関係ないんですけど、今やっている『カンフー・パンダ』をどうにも見る気がしません。ポニョ見に行ったらイヤでもポスターが目に付くじゃないですか。たぶん、見たら面白いだろうとは思うんですよ。制作もドリームワークスだし、少なくとも退屈しないだろうと思うんです。 でも俺としてはどうも、パンダがカンフーしているだけで『らんま1/2』を思い出してしまって。内容が違うのはわかってるんですけどね。パンダがカンフーして何も悪いことはないんですよ。コロコロと太ったパンダがアチョーとか飛んだり跳ねたりしたらお子様は大喜びでしょう。しかしそろそろ48歳にもなる中年男が、一人で映画館行って「パンダ一枚」と1800円出す姿が、どうしても思い浮かばないんです。 そんなこと言って、おとといもチケット売り場で「ポニョ。大人一枚」って買って中に入りました。
昨日の土曜日、宮崎アニメの新作『崖の上のポニョ』を見てきました。一応、ネタバレにならない範囲で感想を書きますと、見たことがない種類のアニメーション映画でした。アニメーションとしても映画としても、似た作品を俺は思い当たらないし、過去のどの宮崎アニメとも似ていません。 もちろんキャラクターとか、ディティールの演出やセリフはいかにも「宮崎駿」なんですよ。確かに宮崎アニメに違いないが、見ている最中の「違和感」は、これまで感じたことがないほどのものです。まるで、はっと気がついたら父親が人間モドキに変わっていたような感じ。 『魔女の宅急便』を試写で見たときに、それまでの宮崎アニメと雰囲気が違うので少しとまどったことがありますが、二度目に見たときには大好きになりました。『ポニョ』も複数回見れば、印象が変わるのでしょうか。たぶん、そうなのでしょうが、今度ばかりは「理解した」と思えるまでに時間がかかるかもし
申し訳ございませんが、スタジオの見学の申し込みは、全てお断わりしています。ジブリのスタジオは特別な見学コースを作っているわけではないので、見学を受け入れてしまいますと、どうしても現場のスタッフの集中をそいでしまって作業に支障が出てしまいます。また、まだ発表できない作品もありますので、皆さんに自由に見ていただくわけには行かないのです。 ジブリの制作現場をできるだけ再現したものに、ジブリ美術館の常設展示「映画の生まれる場所」がありますので、そちらをご覧になることをお勧めします。
(重要:殆ど全文引用&恣意的加工につき問題ありとの御指摘を頂いたことに伴い、引用部を全文削除致しました。申し訳ありません。)削除した引用元記事は、岡田斗司夫氏の『「ゲド戦記」についての暴言』(『岡田斗司夫の暴論暴言!』より)です。追記(2006/8/23):元記事の引用とならない部分だけ、一部修正復活しました。追記2:尚、以下に書いてあるのは私の書いた感想みたいなものその他だけであり、元記事は削除済みですから、元記事の内容を目的とされる方は読んでも時間の無駄になるであろうことを申し添えさせて頂きます。結局、引用部以外も削除ということにしておこうかと思います。残った部分だけ残しておくのも妙ですので。追記3:もし、当ページに掲載していた元記事全文を転載しているような方がいらっしゃいましたら、誠にお手数では御座いますが、出来ますれば、その全文転載部に関しては、削除をお願い出来ませんでしょうか?
鈴木 敏夫(すずき としお) 1948年生まれ。慶応大学文学部卒業後、徳間書店に入社。雑誌「月刊アニメージュ」編集長を経て、85年、スタジオジブリ設立に参加。「ハウルの動く城」をはじめ、数々のジブリ作品のプロデューサーを務める 来年7月公開のスタジオジブリの新作が「ゲド戦記」であることが発表された。アーシュラ・K・ル・グウィン原作の名作ファンタジーが初めて映画化されることや、宮崎駿監督の長男で「三鷹の森ジブリ美術館」前館長の吾朗さんが初監督を務めることで、早くも話題となっている。企画を立ち上げた場所だというスタジオ近くの“秘密の部屋”で鈴木敏夫プロデューサーに聞いた。(依田謙一) ――なぜ今、「ゲド戦記」だったのですか。 鈴木 もともと宮(崎駿)さんが熱心に読んでいた作品です。その影響もあって僕も読んでいて、「風の谷のナウシカ」(1984年)を作る前からずっと映画化したいと思っていました。
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