批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。 * * * オープンレター問題をご存じだろうか。 事の発端は2021年3月。ベストセラー『応仁の乱』で知られる歴史学者・呉座勇一氏が、武蔵大学准教授の英文学者・北村紗衣氏に執拗(しつよう)な中傷を行っていたことが明らかになった。呉座氏は所属先より厳重注意を受け、NHK大河ドラマのスタッフを降板。それでも問題は収束せず、北村氏を含む有志が、呉座発言の背景には「女性差別的な文化」があるとする公開状(オープンレター)を発表し、1300人超の賛同者を集める事態に発展した。 事件はそれで終わったかにみえたが、秋に呉座氏が所属先の運営母体に対して訴訟を提起したことでさらに展開。上記事件を理由に准教授採用が取り消されたが、それは解雇権の乱用にあたると主張した。訴訟が報じられると今度は
上記の記事によるとフランスではカトリック信者と答えたのは23パーセントしかおらず、64パーセントが無宗教。イギリスでは国教会への帰属を表明する人はたったの7パーセントで、70パーセントが無宗教。最も信仰心が薄いのはチェコで、無宗教の人は91パーセントもいるそうです。 アメリカは「宗教国家」と呼ばれるぐらいにキリスト教の強い国ですが、それでもこの数字。ピュー研究所によると、2011年には「自分はキリスト教信者である」と自認している人が75パーセントだったのが、昨年は63パーセント。いっぽうで無宗教の人は18パーセントから29パーセントに増えています。つまりアメリカ人の10人にひとりぐらいが、キリスト教から無宗教にくら替えしたということです。 どこの国でも宗教離れは若者世代に顕著で、もはや次の世代には宗教的価値観は受け継がれることはないだろうと言われています。いっぽうでヨーロッパに流入する移民
前頁 最後に守るべきもの 1 の 続き 男の原理を守る 石原 しかし文化というのはどこの国でもそういうものでしょう。 三島 ええ、でも、日本じゃそういうことはないはずなんです。 天皇がいるから。 石原 いや、だってそれは違うんじゃないかな。 振れ動くものが戻ってくる座標軸みたいなものでしょう、天皇の三種の神器というのは。 だけど、ぼくはやはりそれは違うと思うんだな。 つまり天皇だって、三種の神器だって、他与的なもので、 日本の伝統をつくった精神的なものを含めての風土というものは、 台風が非常に発生しやすくて、太平洋のなかで、日本列島だけが非常に男性的な気象を持っていて、 こんなふうに山があり、河があるということじゃないですか。 ぼくはそれしかないと思うな。 そこに人間がいるということだ。 三島 君は風土性しか信じないんだね。 石原 結局そういうところへ戻ってきちゃうんですよ。
『 尚武のこころ 』 三島由紀夫対談集 「 守るべきものの価値 」 われわれは何を選択するか 石原慎太郎 (作家・参議院議員) 月刊ペン 昭和44年11月号 ・ 昭和49年 (1974年 ) 8月8日 二十歳の私が購読したものである 三島 石原さん、 今日は 「 守るべきものの価値 」 に就いて話をするわけだけど、 あなたは何を守ってる ? 石原 戦後の日本の政治形態があいまいだから、守るに値するものが見失われてきているけど、 ぼくはやはり自分で守るべきものは、あるいは社会が守らなければならないのは、自由だと思いますね。 自由は、なにも民主主義によって保証されているものではないんで、 ある場合には、全然違った政治形態によって保証されるものかもしれない。 しかし、われわれはどんな形の下であろうと、自由というものを守ればいい。 僕のいう自由というのは、戦後日本人が膾炙 (カイシャ) して
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く