傑作と呼ぶしかない映画には、観た後に完全に言葉を失って、自分の中で作品の細部を思い出しながらその悦楽に浸りたいタイプの作品と、すぐにでも誰かとその作品について語り合ったり、もし可能ならばその作り手に山ほど質問をしたくなるタイプの作品がある。間違いなく本年度屈指の傑作のひとつである『ナイトクローラー』は、完全に後者のタイプの作品だった。観る者すべてドン引き必至のジェイク・ギレンホールの怪演について、作中で象徴的に描かれる主人公が乗る赤いダッジ・チャレンジャーについて、そして大規模なLED街灯導入によって変わりゆくLAの夜景の最後の美しい煌めきを捉えたその見事な撮影について。時間の限られた国際電話でのインタビューではあったが、ダン・ギルロイ監督に訊きたいことをピンポイントですべてぶちまけてみた。 これまで『落下の王国』『リアル・スティール』『ボーン・レガシー』などの脚本を手がけてきたダン・ギル
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