経済産業省が公開している「DXレポート」は、「2025年の崖」について警鐘を鳴らしている。レガシー化したメインフレームのCOBOLシステムがデジタルトランスフォーメーション(DX)を阻害しており、この課題を克服できない場合、DXを実現できないだけでなく、2025年以降は年に最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとしている。 しかし、「2025年の崖」というキーワードは実は日本でしか使われていない。筆者はレガシーモダナイゼーションをテーマにCOBOLシステムについて海外の関係者と話す機会が多いが、海外にはそんな「崖」は存在しない。 今回はフィリピン、中国、韓国のアジア3カ国のCOBOL事情を解説しよう。 フィリピンのCOBOL事情 高度なCOBOL技術者にシステム開発を依頼できる フィリピンでは1960年、最初のコンピューターである「IBM 650」が国土局に設置され、土地測量の計算に利
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