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ブックマーク / meinesache.seesaa.net (36)

  • 架空戦記に見るステレオタイプ: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    架空戦記というジャンルがあります。戦国時代や第二次大戦を舞台に、もしもの世界を描くジャンルです。架空戦記は世界各国にあり、Uchroniaというアメリカのサイトには、たくさんの架空戦記が紹介されています。 架空戦記というのは、一般的に文化を異にする者には面白さが伝わりにくい、ドメスティックなジャンルです。能寺を生き延びた信長の戦いぶりや、日軍無双の太平洋戦記をハラハラドキドキ読めるアメリカ人はあまり想像できません。架空戦記というのは、あくまで自文化圏の人たちに向けた、自文化圏の人たちにカタルシスをもたらすために書かれたエンターテイメントなのです。 さて、そんな架空戦記ものですが、先日興味位から、日米戦争を舞台にしたアメリカ産の架空戦記を読んでみました。アメリカ人が昨日の敵をどう見て、どんな所にカタルシスを感じるのか、肩の力の抜けた大衆レベルでのステレオタイプを楽しんでみようとしたわけ

    aegis09
    aegis09 2013/02/11
    ”決して当時の日本人を野蛮人視しているとは思えない著者が、エンターテイメント作品の味付けとして性奴隷を描くのは、中国人や韓国人がレイシズムから性奴隷を描くのとは別の意味で深刻です”
  • 過去は清算できない: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    ドイツの過去に対する態度を比較して、「ドイツは徹底的に過去の償いをしている。だから周辺国は文句を言わないのだ。それに比べて日は…」という言説をたびたび見かけます。これに対して日の愛国者は「日も過去の償いをしている。ただドイツとはやり方が違うのだ」と反論します。 しかしこの議論は重大な点を見逃しています。ドイツの周辺国がドイツの過去を赦しているように見えるのは、ドイツが反省して過去を清算したからではありません。ドイツの周辺国にはドイツの過去を糾弾する資格がないからなのです。 先日チェコで大統領選が行われ、左派のミロシュ・ゼマン氏が右派のカレル・シュワルツェンベルグ氏を接戦の末破りました。チェコの未来を決めるこの選挙には、実は60年以上前の過去が影を落としていました。1月中旬に行われたテレビ討論会で、シュワルツェンベルグ氏はチェコの暗い過去を指摘して国論を二分する感情的な軋轢を生じ

  • 英のEU離脱と日英ブロック: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    イギリスのキャメロン首相が、2017年末までにEU離脱を問う国民投票を実施すると宣言しました。イギリスのEU不信は以前から顕著でしたが、明確にタイムラインを示されるとやはり衝撃的です。 EUの集権的官僚主義は、ファシズムや共産主義の基底にあるエガリタリアニズムの流れを汲むきわめて大陸的な姿勢で、海洋国のイギリスとは相容れません。しかし現実問題としてイギリスに、EUという自由貿易圏から離脱することによる経済的損失に堪えられるとは思えません。 仮にイギリスがEUを脱退したとしても、EUはイギリスとの交易をストップするわけではありません。しかし経済ブロックというのは、ブロック内にいることによる経済的恩恵は目に見えなくても、ブロック外におかれることによる経済的損失は甚大という特性を持ちます。EUという経済ブロックの外にポツンと孤立することは、イギリスの経済的凋落を意味します。 気持ちとしてはEUと

  • もっと感動を!: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    名門ノートルダム大のラインバッカーである彼は、カレッジフットで最も栄誉ある賞「ハイズマン・トロフィー」の投票で2位に入る実力者であり、プロアメフトNFLのドラフトの目玉でもありました。そんな彼が、今大変なスキャンダルに見舞われています。 事の起こりは去年の秋、ミシガン州立大との伝統の一戦を前に、テオ選手は祖母と恋人を相次いで失う悲劇に襲われたと伝えられました。そして白血病で死亡した恋人の「わたしの葬儀に出るよりも試合を優先して。プレーで私を追悼して」という遺言通りテオ選手は試合に出場し、12タックルをあげる大活躍でチームを勝利に導きました。 悲しみを乗り越えて栄光をつかんだ感動物語は、スポーツ・イラストレイテッド誌をはじめとする雑誌、CBS、ESPNをはじめとするテレビ、そして各新聞で大々的に報道されました。死んだルネイ・ケクアさんを偲んで白血病治療のための基金が立ち上げられ、テオ選手は辛

  • ブロック経済と自由貿易圏: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    (10/03)聖人とコブラ (09/14)朝日新聞と日の異常な新聞観 (08/18)ヘイト・プロパガンダ (08/04)第一次世界大戦 (02/18)メリットの有無と戦争 (02/15)ジョブスの教え「お客様は神様です」 (02/12)クール・ジャパンとハリウッド (02/11)悪いのはである (02/10)架空戦記に見るステレオタイプ (02/07)テレビの性 (01/31)醜いスポーツ (01/30)みんなでやってる感 (01/29)肩書きはチラ裏を金言に変える (01/27)過去は清算できない (01/25)英のEU離脱と日英ブロック (01/24)イーベン・バイヤーズの悲劇 (01/22)「国家ブランディング」は国を滅ぼす (01/21)もっと感動を! (01/18)Too good to bear (01/17)過去を反省しない日の原点

  • リベラル退潮の理由: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    2014年10月(1) 2014年09月(1) 2014年08月(2) 2013年02月(6) 2013年01月(17) 2012年12月(16) 2012年11月(12) 2012年10月(5) 2012年09月(2) 2012年07月(5) 2012年06月(2) 2012年03月(2) 2012年02月(21) 2012年01月(18) 2011年12月(8) 2011年11月(7) 2011年10月(1) 2011年08月(6) 2011年07月(4) 2011年01月(9) 2010年12月(7) 2010年02月(1) 2010年01月(17) 2009年12月(4) 2009年09月(10) 2009年08月(25) 2009年07月(26) 2009年06月(20) 2009年05月(5) 2008年06月(5) 元朝日新聞編集委員の山田厚史氏が、なぜリベラルは退潮したのだ

    aegis09
    aegis09 2012/12/22
    "自民党は常に、公共支出と規制による社会コントロールを主眼として政治をしてきました。これは諸外国では、社民党の仕事です。世界基準で言えば、自民党は立派な中道左派政党なのです。"
  • FIFAのメッセージ: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    オリンピックで「ドクトは我が領土」メッセージをかざした韓国選手に対し、比較的軽い懲罰にとどめたFIFA(国際サッカー連盟)は、絶好の機会を逸したと思います。 FIFA、ロンドン五輪の竹島プラカード選手の処分決定 サッカーに乱闘やファンの差別的行動はつきもので、FIFAの懲罰委員会は年中そうしたケースを審議して罰を下しています。しかし、あのように明白な政治的メッセージの発信は稀で、今回はそれに対するFIFAの態度を明確にする絶好のチャンスでした。しかも今ほど、毅然とした態度表明の求められている時はありません。 とうのも、2013年のサッカー界は、数十年に一度あるかないかの政治的に微妙なマッチを控えているからです。それは、ワールドカップ欧州予選グループA、セルビア対クロアチアの試合です。 1991年に勃発したユーゴスラビア内戦を経て分裂した両国の相互憎悪は病的で、韓国の日に対するウルトラナシ

    aegis09
    aegis09 2012/12/08
    "しかしFIFAは、違うメッセージを送ってしまいました"
  • 中国は世界で平和を最も愛する大国: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    中国の新華社が次のように報じていました。 ドイツ紙は29日、「ここ数年、中国は自国軍事力の増強に乗り出しているが、中国は世界で平和を最も愛する大国であり、中日両国間で衝突が起こることは懸念していない」とのドイツのヘルムート・シュミット元首相の談話を掲載した。 同氏によると、「中国は大規模に軍備を拡張しているが、戦争する野心はない」という。11月29日、ハンブルクで開かれた独中経済会議でシュミット元首相は、「中国は世界で平和を最も愛する大国であり、これからのこの伝統は変わらない」と語った。 過去数年間、中国は軍事力の増強に取り組んでいる。先ごろ、初の空母「遼寧」を就航させたが、同氏は、「中国は他国を侵略した歴史もなければ、他国を殖民統治した歴史もない」と強調する。ドイツ国防長官を務めた経験もあるシュミット氏は、中日両国の領土紛争に懸念を抱いてはいない。 今夏、シュミット元首相は計12日間にわ

  • ナイジェリアの手紙のカラクリ: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    「ナイジェリアの手紙」というのがあります。世界的に有名なスパムメールで、「ナイジェリアの王子」などと名乗り、いかがわしい投資話を持ちかけてカネを振り込ませる詐欺メールです。 ナイジェリアの手紙は昔からあるあまりにバカげた手口なので、もはやネタ化してしまい、意図的に犯人の誘いに乗って逆に犯人を引っ掛け、バカな写真を撮らせて楽しむ人もいるほどです。 しかし、ナイジェリアの手紙はなくなりません。犯人たちは相変わらず「ナイジェリアの王子」を名乗り、いかがわしさ満点のブロークン・イングリッシュで、ひと目で詐欺と分かる代わり映えのしないバカげた投資話を発信し続けています。 なぜ彼らは、あたかも「これは詐欺メールです」と自己紹介するかのような低レベルなスパムを送り続けるのか?マイクロソフトリサーチのコーマック・ハーリー氏は、この現象をとても興味深い観点から分析しています。 Why do Nigerian

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    aegis09 2012/12/08
    "ひと目でそれと分かる詐欺メールは、カモを判別するフィルタリング装置というわけです"
  • アメリカの野球チームが景気いい理由: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    放送権料10倍です。こういうニュースを読むと、「実はアメリカは好景気なのか?」とか「アメリカは野球ブームなのか?」と考えてしまいます。 いえいえ、日同様アメリカは不景気ですし、野球人気も落ち目です。ついでに言えばテレビ業界も落ち目です。でも、放送権料は10倍に跳ね上がるのです。しかもドジャースだけでなくほとんどすべての球団で。 なぜだと思いますか?そのからくりは、アメリカテレビ事情にあります。 日テレビといえば、キー局を中心とした地上波放送ですが、アメリカテレビといえばケーブルテレビです。アメリカのプロスポーツチームは地域に根ざしていますから、ケーブルテレビと相性がよく、すでに1970年代末から、スポーツ中継はケーブルのローカルスポーツチャンネルで視聴するものとして定着してきました。上の記事に出てくる「FOXスポーツ」は各地のローカルスポーツ局をたばねた最大手で、つい最近までメジ

    aegis09
    aegis09 2012/12/08
    "CMスキップせずにライブで視聴されるスポーツ中継は、テレビの力を最も活かせるコンテンツとして再注目されるようになったのです"
  • マスメディアとカルト: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    インターネットの普及による弊害として、カルト宗教が広がるのではないかと、かつて危惧していたことがあります。 インターネットはマスメディアの力を削ぎます。カルト宗教に批判的で、人々を常識という牢屋に閉じ込めるマスメディアが衰退すれば、カルトが跋扈するのではないか?そう考えたのです。 またインターネットは、偏った世界観を抱く人たちが連携しやすく、それもまた、カルトの蔓延にはおあつらえ向きの環境です。 ところが、インターネットがマスメディアのヘゲモニーを揺るがし始めてかれこれ10年ほどたちますが、カルトブームが起きる気配がありません。もちろんカルト教団は多々あり、準カルトとでも呼ぶべき陰謀論もあちこちで見かけます。しかしそれらは昔からあるもので、近年力を増しているという風には見えません。それどころか、その反対のトレンドすら嗅ぎ取れます。 自分の予想はどこで間違えたんだろう? そう考えているうちに

  • 歪んだ多文化主義: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    2014年10月(1) 2014年09月(1) 2014年08月(2) 2013年02月(6) 2013年01月(17) 2012年12月(16) 2012年11月(12) 2012年10月(5) 2012年09月(2) 2012年07月(5) 2012年06月(2) 2012年03月(2) 2012年02月(21) 2012年01月(18) 2011年12月(8) 2011年11月(7) 2011年10月(1) 2011年08月(6) 2011年07月(4) 2011年01月(9) 2010年12月(7) 2010年02月(1) 2010年01月(17) 2009年12月(4) 2009年09月(10) 2009年08月(25) 2009年07月(26) 2009年06月(20) 2009年05月(5) 2008年06月(5) イギリスで、非常に興味深い事件が起きました。 里親として、7

    aegis09
    aegis09 2012/11/28
    "「差別は悪」だけならいいのですが、時とともにそれは、「差別を糾弾するのは絶対正義」というドグマへと転化し、それに異を唱えるのは悪とする、抑圧装置へと変質してしまいました"
  • ゴリ押し再考: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    (10/03)聖人とコブラ (09/14)朝日新聞と日の異常な新聞観 (08/18)ヘイト・プロパガンダ (08/04)第一次世界大戦 (02/18)メリットの有無と戦争 (02/15)ジョブスの教え「お客様は神様です」 (02/12)クール・ジャパンとハリウッド (02/11)悪いのはである (02/10)架空戦記に見るステレオタイプ (02/07)テレビの性 (01/31)醜いスポーツ (01/30)みんなでやってる感 (01/29)肩書きはチラ裏を金言に変える (01/27)過去は清算できない (01/25)英のEU離脱と日英ブロック (01/24)イーベン・バイヤーズの悲劇 (01/22)「国家ブランディング」は国を滅ぼす (01/21)もっと感動を! (01/18)Too good to bear (01/17)過去を反省しない日の原点

  • ネットをめぐる日米欧の視点の違い: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    に立ち返りまくる議論で恐縮なのですが、インターネットという、1990年代以前には存在しなかった新しい媒体に対する世界各国の向き合い方の違いは、各文化の特性を非常によく現していると感じます。 アメリカ文化は、言うまでもなくインターネットをビジネスとして捉えました。そして数々のビジネスモデルを考案して今に至ります。今日見られるほとんどのネットビジネスはアメリカ発、あるいはアメリカで生まれた着想にインスパイアされたものです。 一方ヨーロッパは、インターネットのビジネス応用という点において大きくアメリカの後塵を拝し、あまりイノベーションを生み出していません。しかしビジネス以外に目を向ければ、アメリカとは違う分野で世界の先端を進んでいます。 それは例えば、ネットの論理を政治に反映させようとする「パイレート党」のようなムーブメントです。アメリカにも同様のムーブメントはありますが、ヨーロッパの後追い

    aegis09
    aegis09 2012/11/27
    "アメリカはビジネスフェチ、ヨーロッパは政治フェチ、そして日本は倫理フェチ"
  • 日本の問題は下ではなく上にある: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    2014年10月(1) 2014年09月(1) 2014年08月(2) 2013年02月(6) 2013年01月(17) 2012年12月(16) 2012年11月(12) 2012年10月(5) 2012年09月(2) 2012年07月(5) 2012年06月(2) 2012年03月(2) 2012年02月(21) 2012年01月(18) 2011年12月(8) 2011年11月(7) 2011年10月(1) 2011年08月(6) 2011年07月(4) 2011年01月(9) 2010年12月(7) 2010年02月(1) 2010年01月(17) 2009年12月(4) 2009年09月(10) 2009年08月(25) 2009年07月(26) 2009年06月(20) 2009年05月(5) 2008年06月(5) 自分は日人論は嫌いですが、日とその他の国々に違いがあるの

    aegis09
    aegis09 2012/11/15
    たしかにと思うと同時に、日本のサブカルって昔からそういう感じだった気もする。
  • 米大統領選の総括: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    (10/03)聖人とコブラ (09/14)朝日新聞と日の異常な新聞観 (08/18)ヘイト・プロパガンダ (08/04)第一次世界大戦 (02/18)メリットの有無と戦争 (02/15)ジョブスの教え「お客様は神様です」 (02/12)クール・ジャパンとハリウッド (02/11)悪いのはである (02/10)架空戦記に見るステレオタイプ (02/07)テレビの性 (01/31)醜いスポーツ (01/30)みんなでやってる感 (01/29)肩書きはチラ裏を金言に変える (01/27)過去は清算できない (01/25)英のEU離脱と日英ブロック (01/24)イーベン・バイヤーズの悲劇 (01/22)「国家ブランディング」は国を滅ぼす (01/21)もっと感動を! (01/18)Too good to bear (01/17)過去を反省しない日の原点

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    aegis09 2012/11/13
    "日本やヨーロッパでは、主要政党は「中道よりやや左」に収斂し、左右の対立軸が消滅して久しい"
  • 有吉は涙の準備をしておくべきか?: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    テレビゲームショーで卑怯ともとれる態度をして賞金をせしめた芸人が、ツイッターで激しくバッシングされ、その芸人はツイッターを閉鎖したとのこと。この一件から、タレントの有吉弘行が「現在のテレビ視聴者像」を分析したそうです。記事によれば、彼は当該の芸人を叩いた視聴者を「頭が悪い」とし、次のように締めたということです。 しかし、有吉は「逆に言えば」と続けた。こういったバラエティ番組でも、スポーツのように真剣に視聴している人が多いことが証明できたという。例えば、バラエティ番組内で感情を露わにし、涙でも流せば真剣に「いい人だ」と思ってくれる。有吉は「今から涙の準備でもしておこう」と皮肉交じりに語った。 こういうやりとりを見ていると、まるで時間が15年ほど巻き戻ったかのような目眩を感じます。リアリティTVの走りである電波少年を見て、猿岩石がヒッチハイクする様子をすべて現実と思い込んで2人を崇め奉り、猿

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    aegis09 2012/10/18
    「にわか」の人たちがにわかじゃくなる日はくるだろうけど、それが昔と同じような形になるってのには個人的には懐疑的かな・・・。
  • 「過去と真摯に向き合うドイツ」の実体: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    しかしこれは事実とは違います。現に今ギリシャでドイツに戦時賠償を求める動きが加速していますが、この出来事は、ドイツの戦後処理の実体を如実に示しています。 ギリシャ人を過去問題に走らせたトリガーは、言うまでもなく国家破産危機です。スローライフでズボラなために借金まみれになり、返済を迫るドイツに「払うのはお前のほうだナチス野郎!」とやり返しているわけです。恥知らずな態度です。 しかし、そうした背景を別にして見れば、実のところギリシャ人の主張にも一理あります。 というのも、ギリシャは第二次大戦で最も被害を受けた国のひとつです。イタリアの独裁者ムッソリーニは、同盟国ドイツのギリシャ占領政策を評して「ドイツ人は紐まで持ち去る」とあきれたそうですが、ドイツの苛烈な収奪により人口のおよそ1割が餓死しました。またドイツは「占領融資」として、ギリシャの中央銀行に無利子での融資を強制し、35億ドルのゴールド

    aegis09
    aegis09 2012/09/28
    "ぜんぜん嬉しくありませんが"
  • 脱原発に愛想を尽かすドイツ人たち: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙を見ていたら、ドイツの連邦ネットワーク庁所長のインタビューが出ていました。連邦ネットワーク庁というのはインターネット関連の官庁ではなく、電力全般を統括する官庁です。 „Es wird zu früh Hurra gerufen“ インタビューは、この冬のドイツの電力事情を総括する内容です。日の新聞の中には、この冬のドイツは原発大国のフランスに電力を輸出して、脱原発/自然エネルギーの有効性を示したと伝えるものもありました。(→脱原発でも電力輸出超過 再生エネルギー増加で) ではドイツの監督省庁の見解はどうなのか?マティアス・クルト所長は、次のように述べています。 …エネルギーシフトにのぞむにあたり、ドイツはここまでとてもよく対処しています。しかし、だから大丈夫と考えるのは早計です。厳しい冬を乗り越えた今だからこそ油断大敵で、気を引き締めてかからなけれ

  • 移民問題に対するドイツ人の本音: Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

    この木曜日、ドイツの首都ベルリンでネオナチの犠牲者を追悼する式典が行われました。式典にはメルケル首相をはじめ各界の有力者が顔を揃え、全国で黙祷が捧げられました。 独首相、ネオナチ殺人犠牲者を追悼 遺族には謝罪 2000年から2006年にかけて9人のトルコ人移民を殺害した犯人グループは3人。外から見ると、ネオナチというよりは異常者による連続殺人にしか見えませんが、去年の11月に事件が発覚すると、マスコミは連日事件を大きく伝え、警察は大がかりな捜査を行い、全ドイツを揺るがす大騒動になりました。 メルケル首相は式典で、事件を「ドイツの恥」と呼び、極右を糾弾し、国民に不寛容との戦いを呼びかけました。 過去に学び、外国人差別と真摯に向きあうドイツの図です。こういうのを見ると、エネルギー政策でも同様ですが、必ず「日ドイツを見習わなければ」と言い出す人がでてきます。しかし、一見立派なファサードは、決