衆院選の大惨敗がすべてを象徴しているようにも思える。日本未来の党代表を務める滋賀県の嘉田由紀子知事へのバッシングがどうにも収まりそうにない。「水と油」のはずの小沢一郎氏と組んでの党立ち上げ、県政をないがしろにしかねない「二足のわらじ」の継続、そして年の瀬に勃発した分党騒動…。高い県民人気を誇り、関西の首長の間でも存在感を示していた嘉田氏だが、どこをどう間違ったのか。今や支持者離れが進み、県議会の批判にさらされ、その求心力は急激に低下している。(藤原直樹、浜田慎太郎) ■新党結成で多くのもの失った… 「大変ショックだ。票が動かなかった」 衆院選の開票結果が出た直後、嘉田氏はうつろな表情でこう敗因を分析するのが精いっぱいだった。 「小沢ファンと嘉田ファンが分極化してしまった」「未来立ち上げが小沢氏の関与した『できレース』に見えてしまった」…。その後も口をついて出るのは“恨み節”のような