研究の出発点に位置するのが研究テーマの設定であるが、これは最も難しいプロセスかもしれない。いかなる研究テーマを選ぶかは、そこから生み出される研究がどれだけ価値があるのかを大きく規定するからである。例えば、つまらない研究テーマを選んでしまえば、研究成果が面白いということはほとんど期待できない。 経営学のトップジャーナルであるAcademy of Management Journal(AMJ)では、AMJに掲載されるような優れた研究成果を行うためのポイントをシリーズで紹介している。その最初が、研究テーマの設定方法である。それによると、優れた研究につながるテーマの要件は、「有意義性(significance)」「新規性(novelty)」「好奇心(curiosity)」「幅の広さ(scope)」「アクション可能性(actionability)」である。 有意義性のポイントは、これまで解決が困難で