平成4年7月から山形新幹線「つばさ」として営業運転を始めた「400系」が来年度内に姿を消す。新幹線区間を時速240キロ、在来線区間を130キロで走り、東京~山形間を乗り換えなしの2時間27分で結んだ最先端車両だった。全12編成中2編成は既に引退、残る10編成も後継の「E3系2000番台」に役割を譲ることになった。 〈ハンサムな顔ですね~。ところでこの鼻の部分、何かが隠されています。ジャカジャン♪ ここには自動連結器が入っています。おっと出てきましたね~〉 小泉今日子さんと400系が“共演”した山形新幹線開業を知らせるCMの一コマ。ロボットのように先端部が左右に開き、連結器がスムーズに出てくるシーンに鉄道ファンの目は奪われた。 「カバーが開閉する最初に流れたテレビCMのインパクトが強かった」と振り返るのは東京都東村山市の自営業、林昭夫さん(42)。旅行のついでではなく400系を撮影するために