神奈川県鎌倉市内の景観や環境を保護する緩衝地帯(バッファゾーン)で、大規模ショッピングセンターの開発計画が浮上している問題で、同市の松尾崇市長は1日の定例記者会見で、「周辺の道幅も狭く、非常に(市内の交通が)混乱すると危惧している」と指摘し、「(計画について)私の立場としては認めたくはない」と述べた。 ショッピングセンターの建設予定地は同市由比ガ浜のテニスコート跡地(約1万8千平方メートル)で、大和ハウス工業グループなどが平成27年4月の開業を目指している。交通渋滞や都市化懸念などを踏まえ、「武家の古都・鎌倉」について「世界文化遺産にふさわしくない」と指摘した国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告や、世界遺産登録に向けた再挑戦の動きなどから問題視されていた。