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ブックマーク / www.jstage.jst.go.jp (156)

  • 図書館貸出冊数が書籍販売金額に与える影響の計量分析の一考察

    105 2015 年 10 月 29 日『朝日新聞』朝刊にセンセーショナルな記事が掲載された。 「売れぬ『貸し出しが一因』 」と題された記事である。 「公立図書館の貸し出しに よりが売れなくなっているとして,大手出版社や作家らが,発売から一定期間, 新刊の貸し出しをやめるよう求めている動きがある (1) 」との書き出しから始まり, 全国図書館大会「出版と図書館」分科会における新潮社の佐藤隆信社長の発言, および,公共図書館の個人貸出冊数 (億冊) と書籍の売上額の推移 (兆円) の統計 グラフ (2) を根拠に「売れるべきが売れない要因の一つは図書館の貸し出しにあ る (3) 」と報じられた。一方,図書館側である日図書館協会の山宏義副理事長の 発言として, 「図書館の影響で出版社の売り上げがどのくらい減るのかという実 証的なデータがあるわけではない」と反論する発言も合わせて紹介

  • デジタルアーカイブ学会誌

    会誌はデジタルアーカイブに関連し、またその発展に貢献する記事を掲載し、以てデジタルアーカイブの振興に寄与する。分野としては、デジタルアーカイブの理論、提言、実践、情報/知識の収集、整理、蓄積、検索および各種解析、利用などに関するもの、などである

  • 過去からのメディア論 図書館における寄贈本の受難:学術資料としての可能性とその限界

    寄贈された図書が無事に収蔵されず,持ち主に返却されたり,廃棄されたりという事例が,今年(2017年)に入ってから2件大きく報道されている注1)。 1件は,岡山県高梁(たかはし)市で起きた寄贈図書の返却事件。高梁市は,2017年2月,いわゆる「ツタヤ図書館」と称される図書館と書店,カフェなどを併設する複合公共施設がオープンしたことで話題を呼んだ。 2006年,高野山大学名誉教授 藤森賢一さん(2005年逝去)の遺族が,藤森さんの蔵書約1万6,000冊を高梁市教育委員会に寄贈した。この図書には古典・国文学・外国文学の他,絶版になった哲学・仏教の専門書,高梁市の歴史に関する書籍が含まれていた注2)。 近年,高梁市は,天守(天和年間(1681~1684年)造設)が現存する唯一の山城である備中松山城でよく知られている。同城は,天守現存の山城の中で日一標高の高い場所にある。藤森さんの蔵書には,江戸時

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    Guro 2017/07/04
  • 視点 くまのプーさん:新たなる旅立ち

    5月である。くまのプーさんの季節だ。なぜかといえばついに今月,この世界的キャラクターの日での著作権が切れる。 著作権には保護期間というものがあり,それが終了すれば以後は誰でも自由に利用できる。いわば,作品は社会の共有財産になるのだ。この状態を「パブリック・ドメイン」(PD)という。日法では,期間の原則は「著作者の生前全期間及び死亡の翌年から50年」である(団体名義の作品などは公表後50年)。ではプーさんはというと,作者のA.A.ミルンは1956年死亡。よって,来であれば50年後の2006年末に保護は終了していたことになる。 ところがここでもう一つ,「戦時加算」注1)という厄介なルールが登場する。これは何かといえば,戦前および戦中の連合国の作品は,日での保護期間に戦争期間分が上乗せされるのだ。連合国なので米国・英国・フランスなど。「戦争中日では連合国の作品の権利を守っていなかった」

  • 正しく伝わる日本語のために:共同通信社記者ハンドブックの成り立ち

    難しい漢字や言葉は使わない,常識ある大人なら誰でも読めるわかりやすい記事――。共同通信と全国の加盟新聞社向けの新聞記事の書き方の手引である『記者ハンドブック』は,やさしくわかりやすい文章のための用字用語集としてマスコミ以外でも幅広く使われている。1956年の初版から60年,義務教育の課程と重なる国の国語施策をベースに手直しを加え,言葉の意味や表記の変化には少し遅れてついていく姿勢で改訂を重ねてきた。稿は戦後の書き言葉の大きな変化の中,記者ハンドブックの基礎ができるまでの過程を振り返るとともに,最近の事例として2010年(第12版)と2016年(第13版)の改訂を取り上げ,常用漢字表改定への対応やインターネットの横書きに対応した数字表記変更などを紹介する。 「お三はその借金を済(な)し崩しに払うために,給料のない一生奉公をさせられる」 野村胡堂「銭形平次捕物控 仏敵」1)の一文だ。現在,「

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    Guro 2017/05/08
  • OECD生徒の学習到達度調査(PISA調査)の実施とデータ利用:PISA2015年調査の日本における実施から

    国際的な調査である「OECD生徒の学習到達度調査(PISA調査)」の実施方法とデータ公開,さらにデータの利用方法について,筆者の経験から,PISA2015年調査を基に紹介する。はじめにPISA調査の概要を説明する。PISA2015年調査の実施については,特に各国・地域間でどのように比較可能な調査を実現しているか,実施マニュアルの作成,調査実施者研修,第三者評価の観点から詳しく述べる。PISA調査の結果公開と利用については,生データだけでなくアンケート質問調査票や指標の算出方法のドキュメントなど,関連ドキュメントをも公開することが研究データの公開には必要なことを説明し,報告書や関連する書籍の紹介とともに,関連するWebページであるPISA Data Explorerの利用方法について紹介する。

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    Guro 2017/04/06
  • デジタル・フォレンジック:インシデント時の証拠保全のための技術

    民事訴訟の増大などに伴い,種々のインシデントが発生した際に,将来行われうる裁判で証拠として使用できるようにするための電磁的記録の収集や分析の技術およびその手順であるデジタル・フォレンジックが重要性を増している。稿では,デジタル・フォレンジックの定義や手順の概略を最初に記述する。次に,内部からの情報の流出事案を例にとり事前準備段階,データの収集段階,データの復元段階,データの分析段階,報告書の作成段階ごとにその方法を解説する。そして,多様なデジタル・フォレンジックの分類軸を示し,全体像を示すとともに,データ復元技術等について少し詳しく説明する。最後に,ネットワーク・フォレンジック技術等,今後重要性が増すと予想される技術に言及する。

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    Guro 2017/04/06
    実際の手順がそういうことやってるとは知らなかった。
  • Linked Open Data(LOD)による統計データの提供:政府統計データ(e-Stat)の新しい形

    政府が行っている統計調査の結果は,Excel等のファイルを中心に政府統計の総合窓口(e-Stat)というWebサイトで一元的に提供されている。しかし,従来の報告書をベースにしたExcelファイルが多数あり,データの抽出などが困難な状況となっている。これを解消するためにデータベース化を進め,プログラムから直接データを取得できるAPI機能の提供も行ってきた。そして,統計データの利活用をさらに高度にすることを目的として,オープンデータでは最も優れているといわれるLinked Open Data(LOD)での提供を2016年から開始した。稿では,政府統計のデータ提供の現状を説明するとともにLODによる統計データの提供について,その設計等の考え方,利用方法などを中心に説明する。

  • ビジネスに活かす統計学:エビデンスに基づく価値創造

    最速で最善の答えを導き出せると,統計学が今,注目を浴びている。しかしどのようなデータを,どう分析し,どう生かしていくか,明確にわかっている人は少ないのではないだろうか。そこでまず,偏りを避け客観的な結果を導くランダム化比較実験(ランダム化比較試験)や,日の高品質生みの親・デミング博士のマネジメントの根幹となった統計学を紹介する。そして実践編として,リサーチデザインを駆使し,仕事に生かせるデータ分析の理想サイクルを作る方法を伝授する。

  • TRC MARCの構築:図書館と利用者のための書誌データベースを目指して

    TRC MARCは日の8割強の公共図書館で利用されている書誌データベースである。1982年に提供を開始して以来,図書館業務の効率化に役立ち,図書館利用者の多様な検索ニーズに応えるツールとなることを目指して,内容の拡充と提供スピードの迅速化を図ってきた。稿では,TRC MARC独自の入力項目を中心に,その内容および特色について述べる。併せて新刊図書MARCの作成工程についても紹介する。

  • 読書通帳サービスにおける貸出記録の利活用をめぐる課題 -個人情報保護・「図書館の自由」との関わりに注目して

    稿は,読書通帳サービスでの貸出記録の取扱について,個人情報保護,または「図書館の自由」との関わりから論じることを目的としている。読書通帳サービスには,履歴を残したいというニーズと図書館の理念との対立を解決する方法として評価できる面もあるが,これまでの貸出記録の利活用議論を生かしていない部分もあるように思われる。以上の問題意識の下で,導入事例のリソースや通帳の記載項目の分析,導入館への取材等をもとに課題を検討した結果,①通帳サーバーでの貸出記録の保有期間の短縮化,②選択的記帳機能の追加,③通帳上での貸出記録の保有期間や個人情報の管理責任に関する説明の記載,④価格欄の必要性の再検討,を提案した。

  • つながれインフォプロ 第29回 Project Lieと「図書館情報学チャンネル」の5年間

    Project Lie(プロジェクト リー)1)は,図書館情報学(Library and Information Science) を工学的な領域(Library and Information Engineering)へ変えることを目標に,当時筑波大学生だった5人が2010年に立ち上げたプロジェクトである。 もともとは,第12回図書館総合展で初開催された「L-1グランプリ2010-若手ライブラリアンのためのワークショップ式登竜門」2)というコンペティション企画への出場応募を目的に,図書館総合展約4か月前に結集されたチームであった。メンバーは,リーダーである吉田光男の呼びかけによって,研究科・学類や学年の異なる精鋭5名注1)が集められた。メンバーの1人である佐藤翔の発言3)をきっかけに,「研究を実用に。図書館に自立を」というキャッチコピーが掲げられ,“学術研究と現場実践を結びつけることで図

    つながれインフォプロ 第29回 Project Lieと「図書館情報学チャンネル」の5年間
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    Guro 2016/08/03
  • 日本十進分類法のLinked Data化:セマンティックWebへの対応を目指して

    図書館協会(JLA)と国立国会図書館NDL)が,日十進分類法(NDC)をLinked Data化するために,2015年4月から2016年3月まで実施した共同研究の成果を報告する。NDCは,JLAが編集発行するわが国の標準分類法である。研究では,NDCの新訂8版と新訂9版を対象とし,JLAが機械可読形式化したMRDFを基に,Linked Data形式のデジタルデータを試行的に作成した。想定利用者のニーズが情報システムでの利用にあることを踏まえて作成方針案を策定したうえで,NDCの概念的な階層関係を基にした分類項目間の階層構造モデルの構築,記述語彙の選定,ラベルの構造化,補助表による分類項目の合成,相関索引等からの分類項目の機械生成等を行った。また,Linked Dataとして外部データとのつながりを生むために,国立国会図書館件名標目表へのリンクを含めた。今後は共同研究の成果に基づき,

  • 過去からのメディア論 過去からTSUTAYA図書館を眺める

    Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298

  • BIBFRAMEとその問題点 RDAメタデータの観点から

    新たな図書館目録のメタデータ作成基準・規則であるRDAを採用するにあたって,メタデータの構成と構文を規定するメタデータスキーマが必要となる。現在,従来のMARC21を修正したものが欧米では暫定的に使用されているが,それを置換するものとしてBIBFRAMEが検討されている。稿は,現在提案されているBIBFRAMEの概要とそれが内包する論点や問題点について論じた。BIBFRAME提案の背景と経緯をまず簡単に取り上げた後,BIBFRAMEの概要を要求定義,概念モデル,メタデータエレメントと語彙(ごい)の定義,エンコーディング方式に分け解説した。次に,BIBFRAMEの問題点と課題を,1)RDAメタデータ作成スキーマの観点,2)複数コミュニティーの共通スキーマの観点,3)実質的に「リンクする」メタデータの観点のそれぞれから整理し論じた。

  • 人生のお供に図書館を 2014年3大図書館本+α

    著者は公益社団法人シャンティ国際ボランティア会の職員として,カンボジアの難民キャンプで子供たち向けに図書館活動や絵の出版などに従事してこられた。書は,その経験を生かして東日大震災の被災地の子供たちへを届けるために移動図書館事業を立ち上げ,展開していく過程を描いたドキュメンタリーである。 何より驚かされるのは,目的実現に向かって遺憾なく発揮される彼女の発想力,決断力,行動力である。大災害に遭った地域に対する移動図書館事業はこれまでにもあったが,車両登録や運転手の確保などさまざまな条件をクリアする必要があるために,事業開始に時間がかかる場合が多かった。 しかし,難民支援事業で鍛えられた彼女はこれらのハードルを軽々と飛び越えていく。まるで日図書館界の閉塞状況を打ち破るかのように。 なぜ彼女はこんなに強いのだろうか? そんな思いを抱きながら読み進めていくと,四章に「のチカラを信じて」

    人生のお供に図書館を 2014年3大図書館本+α
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    Guro 2015/03/01
    神代さん。
  • RDA 資源の記述とアクセス 理念と実践

    Online ISSN : 1347-1597 Print ISSN : 0021-7298 ISSN-L : 0021-7298

    Guro
    Guro 2015/02/02
    村上さんの書籍紹介記事
  • 善き先達と善き道しるべを探すためのヒント

    「情報リテラシー」を教えることは,情報を分析・判断する際には多様な考え方がありうる,ということを押さえるのが来の趣旨であって,ある1つの方法論を教えれば誰もがもれなく習得できる,という種類の技術ではないと思う。ましてや,ある企業が開発販売しているコンピューターソフトの使い方を習得するのが「情報リテラシー」であるわけがない。いまだそのようなとらえ方をしている方々が存在するのが不思議である。 たとえば,ローベルト・シューマンの交響曲第2番について。筆者は以前ラファエル・クーベリックの録音(ドイツ・グラモフォンとソニー・クラシカルとにあるが,ここではベルリン・フィルと録音したドイツ・グラモフォンのもの)を聴いたときにはわからなかったのに,それから数年してポール・パレーがデトロイト交響楽団を振った録音(マーキュリー)を聴いたとき「なるほどこの作品はこのような音楽だったのか」と初めて理解できた。そ

    善き先達と善き道しるべを探すためのヒント
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    Guro 2015/01/05
    和知先生。「情報リテラシー」を身につけるための、読書案内。
  • デジタル化を拒む素材とアウトリーチ 情報メディア学会パネルディスカッションから

    『情報管理』2014年4月号の「視点」では,「デジタルなら海を越えられるか」1)と題し,日において主に学術資料のデジタル化が進まないこととその影響について,海外の日研究者を例に考えました。また2014年8月号の「視点」では,「ユーザはどこにいるか」2)と題し,資料・情報を必要としているにもかかわらずそれが届きにくいユーザについて考えました。 この2つの問題意識を組み合わせたようなテーマをもつ催しが,2014年6月に東京で開かれました。情報メディア学会の第13回研究大会注1)です。「デジタル化を拒む素材とアウトリーチ」を基調テーマに掲げたこの研究大会では,パネルディスカッションおよびポスター発表(推薦発表・一般発表)が行われました。パネルディスカッションでは私がそのコーディネータ役を務めました。大会全体の様子はすでに『情報管理』2014年9月号でも報告3)されています。稿では,そこでは

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    Guro 2014/12/01
  • つながれインフォプロ 第15回

    法情報を扱うインフォプロが集う場というのは,大小いくつか存在する。連載第10回のロー・ライブラリアン研究会1)もその1つだろう。活動内容や方針など一様ではないだろうが,その中でも最大規模で,60年近くの伝統をもち活動を続けている団体に「法律図書館連絡会」がある。 去る10月24日,京都の同志社大学にて,法律図書館連絡会第57回総会が開催された。 法図連は,1955年に設立され,国立国会図書館,法務図書館,最高裁判所図書館などの公的機関,東京大学法学部研究室図書室,大阪大学大学院法学研究科資料室などの国公立大学,中央大学図書館,慶應義塾大学三田メディアセンターなどの私立大学,専門図書館などを加えた約70機関が加盟する団体である。 その目的は,相互に業務上の連携協同を図るとともに,関係分野における図書館技術の向上,法律図書館的機能の充実発展を期することにある。そして,目的達成の手段として,情

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    Guro 2014/12/01
    法律図書館連絡会