日本に暮らしていても、日本語を使っていない人や、アイヌ語などのように他の言葉を使えたかもしれないのに日本語を話している人たち、共通語に違和感を覚える人たちがいる。東京都現代美術館で開催中のグループ展「翻訳できない わたしの言葉」は、国内外で活躍するアーティスト5人が言葉への切実な思いを現代美術作品へと昇華する試みだ。 出品者の一人、旭川市出身で札幌市在住のマユンキキの第1言語は日本語。大人になってから、ルーツであるアイヌ語を学び始めた。ステレオタイプな「アイヌらしさ」ではなく、個人としての言葉や姿を大切に発信。音楽活動をメインにしていたが、2020年のシドニー・ビエンナーレでディレクターを務めたブルック・アンドリューの勧めを受けて現代アートの制作も始め、同展にも日本から唯一出品した。
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