日清食品の北アルプス・槍ケ岳でのテレビCM撮影を巡り、環境省の自粛要請にもかかわらずヘリコプターを使用し登山者に迷惑をかけたとして、同省が異例の文書指導をしていたことがわかった。日清だけでなくCMを請け負った広告会社の電通や、製作会社の葵(あおい)プロモーションも文書指導しており、3社は関係者を厳重注意の処分にした。 日清は8月に槍ケ岳山頂で、ヘリを使って即席めん「日清ラ王」のCMを撮った。製作スタッフが撮影中の約30分間、少なくとも十数人の一般登山者の山頂への立ち入りを拒んでいた。 環境省の松本自然環境事務所(長野県松本市)は、登山者に迷惑をかけないことや、ヘリの自粛を事前に求めていたが、製作会社の担当者が撮影を強行していた。同事務所は9月の問題発覚後に3社に報告を求め、今月6日付で「非常に遺憾」とする文書を出した。 現地の国有林を管理する中信森林管理署(同)も9月に3社を指導し、