将棋の第32期女流王将戦三番勝負の第2、3局が28日、東京・将棋会館で行われ、挑戦者の里見香奈女流名人・倉敷藤花(18)が清水市代女流王将(41)に連勝し、2勝1敗で奪取した。里見は初の女流王将獲得で、女流3冠となった。 女流3タイトルの同時制覇は清水(初達成は26歳)、中井広恵女流六段(同33歳)に次いで史上3人目。里見の18歳は最年少記録だ。「まさか勝てるとは思っていなかったので、不思議な気持ちです。うれしいのですが、(カド番の)倉敷藤花戦が来週に迫っているので、あまり余裕はありません」と語った。 里見は島根県出雲市出身。08年に倉敷藤花を獲得し、09年は防衛。今年2月、清水から女流名人を奪っていた。 92年から女流タイトルを持ち続け、96年には史上初の4冠独占を果たした清水は、18年ぶりに無冠の立場。現在は5冠あり、里見と甲斐智美女王・女流王位(27)が分け合う形になった。【山村英樹