やったぞ、出雲の宝だ――。出雲市在住の女流棋士、里見香奈さん(18)が東京・将棋会館で行われた女流王将戦に勝ち、女流名人、倉敷藤花と合わせて史上最年少で女流三冠を達成した28日、県内でも関係者らが喜びを爆発させた。三番勝負の初戦を落とした背水の陣だったが、持ち前の粘り強さで2、3局を連取する逆転勝ち。「里見時代の到来だ」と期待の声も広がった。(小野圭二郎) 清水市代・女流王将に挑んだ里見さんは、17日に行われた第1局で先勝を許した後、21日の倉敷藤花防衛戦の第1局でも惜敗するなど、調子を落としていた。母親の治美さん(49)は「今までで一番というぐらい落ち込んでいて、心配していた」と振り返る。 家族で食事に行くなどして気持ちを和らげるように努め、この日の対局前には「今まで勉強してきたことを思い切りぶつけて」と携帯電話のメールで伝えたという。三冠達成に、「すごいプレッシャーだったと思う。『負け
里見、10代初の女流三冠に 18歳、王将奪取2010年10月28日 里見香奈女流三冠 女流王将を獲得し笑顔をみせる里見香奈新女流三冠=28日午後5時5分、東京・将棋会館、新谷祐一撮影 将棋の第32期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負の第2局、第3局が28日、東京・将棋会館で指され、里見香奈女流二冠(18)=女流名人・倉敷藤花=が清水市代女流王将(41)に連勝して通算2勝1敗でタイトルを奪取し、10代では初の女流三冠を達成した。 女流四冠だったこともある清水女流は、1992年から常にタイトルを保持してきたが、18年ぶりに無冠となった。女流タイトル五つのうち、残りは甲斐智美女王・女流王位(27)が持っている。 里見新三冠は島根県出雲市在住。一昨年と昨年の倉敷藤花戦三番勝負、今年の女流名人位戦五番勝負と、これまで戦ったタイトル戦はすべてストレート勝ちを収めてきた。 今回は初めて初戦を落としてカド番に立
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