効率的な商品管理システムを導入したことで、安価で品質の良い寿司を提供するようになった回転寿司。高価なイメージを排除し、ファミリー層を取り込むべく熾烈(しれつ)な競争を繰り広げるこの業界に、昨年新規参入した一つの企業が今注目を浴びている。 近畿圏を中心に、現在36店舗を展開している「超速ずし」(本社・京都市)は、その名の通りスピードを売り物にしている。一般的な回転寿司のレーンは分速15メートルほどだが、同社のレーンはその8倍の分速120メートルで流れる。分速120メートルと言えば、時速7.2キロ。人間で言えば、早歩き程度のスピードだ。 だが、この速さこそが人気の秘訣であるという。担当者が「回転寿司業界の常識を打ち破った」と誇らしげに語るこのシステムは、遠くにある寿司が手元に届くまでのまどろっこしさをなくすことで、商品の提供が迅速に行える。また、レーンのスピードにつられて、食事にかかるスピード