通常国会冒頭解散も、と昨年末に予想したが当たらなかった。 麻生首相は中央突破作戦を回避し、「4月以降」と言明した。予算や外交などで実績を上げ、景気と支持率と選挙情勢の好転を待つ戦法を選択した。といっても、実際は綱渡りの連続の「奥の細道」だ。 第2次補正予算と関連法案は13日にも衆議院で採決する構えだが、60日の待機期間を見込む必要がある関連法案の成立は3月14日以降となる。衆議院再可決は17人の造反があれば3分の2に届かない。再可決できるかどうか。2009年度本予算は野党が反対する補正予算成立前の並行審議を強行しても、年度内の成立は微妙だ。すべて上首尾に運んだとしても、景気、支持率、選挙情勢とも低迷のままだと、与党内から交代論が噴き出す。危険いっぱいの「奥の細道」だが、首相はほかに道がないと割り切っているのだろう。 去年の福田前首相の二の舞いとなりそうな崖っ縁なのに、7日に新年