≪価値を異にする二大政党≫ 「政権交代可能な二大政党」なのだそうだ。が、わが国の場合、そこまでの条件が整っているだろうか。 「政権交代可能」であるためには2つの政党の有する価値観、政治イデオロギーに質的差異があってはならない。安全保障、外交、経済政策、社会保障、教育などについて、2つの政党との間に質的な差異がなく、したがって二大政党はその政策をめぐって切磋琢磨(せっさたくま)する。国民は二大政党の有する政治イデオロギーに大きな差異がないことを前提として、より良き政策を支持すべくどちらかの政党に投票する。アメリカの共和・民主、イギリスの保守・労働の二大政党がそうだ。両国の二大政党はともに自由と民主主義を重視し、マルクス=レーニン主義は厳しく拒絶している。 翻ってわが国の場合はどうか。問題となるのは民主党の体質。民主党は小沢一郎氏、岡田克也氏など自民党田中派出身者、鳩山由紀夫氏、菅直人氏など新
◇新要因加わり変化も 公明の支持母体の創価学会が自民の選挙区候補を支え、立正佼成会は民主の候補を支援するという構図は前回衆院選と同様だが、強い逆風が吹く自民はこれまで以上に、堅い公明票を頼りにせざるを得ない。さらに今回は、幸福実現党の出現という新たな要素が加わり、これまでに増して宗教団体の票が選挙戦にどう影響を与えるのか注目される。 ◇ ◇ 「山岡先生は選挙区で勝てるチャンス。一丸となって変わらず応援する」。先月28日に小山市で開かれた民主・山岡賢次前衆院議員の総決起大会。立正佼成会小山教会の平井良三渉外部長は、強力な支援を約束した。平井渉外部長は、来賓では連合栃木の次にあいさつ。最後の「頑張ろう三唱」では、民主県連代表の谷博之参院議員の横で気勢を上げるなど、民主支援組織の中でも中心的な団体に位置づけられている。 連合栃木幹部は、立正佼成会の県内の集票力について「5万票」とみる。前回衆
原爆症認定申請を却下された熊本県内の被爆者13人が却下処分の取り消しを求めた原爆症認定熊本訴訟第2陣の判決が3日、熊本地裁であった。石井浩裁判長(長谷川浩二裁判長代読)は原爆症認定の前提である「放射線起因性」について、「被爆状況などを総合的に考慮、検討するべきだ」との判断を示し、提訴後に認められた3人を除く10人全員を原爆症と認めて却下処分を取り消した。 これで国は原爆症認定の集団訴訟で19連敗。国の認定基準は08年4月、がんなど5疾病を積極的に認定するように緩和され、今年6月には積極認定の対象に甲状腺機能低下症と肝機能障害の2疾病が追加された。追加決定後では初の司法判断で、甲状腺機能低下症の原告も認められた。 原告は広島、長崎で被爆した71〜89歳の13人(うち4人は死亡)。国が「放射能の影響を示す放射性起因性がない」などとして認定しなかった判断の妥当性が争われた。 判決は、従来の
「広島は故郷だもの。本当に懐かしいよ」。韓国人女性の被爆者、金海順(キムヘスン)さん(83)は、流ちょうな日本語で言った。今春、広島支局に赴任し、被爆者の取材を始めたばかりの私は、正直言って驚いた。「植民地支配下で被爆した在韓被爆者は、広島を恐れ、憎んでいるのではないか」と思い込んでいたからだ。だが、被爆者たちはむしろ複雑な思いを抱いていた。韓国を訪れ、あらためて被爆者の声を聞いた。 ■今も広島を訪ね 韓国南部の大邱(テグ)で会った金さんは、4歳のころ両親と広島県呉市に来た。父は労働者。「朝鮮人」と差別され、小学校の遊戯の時間に手もつないでくれない日本人の子もいた。高等女学校を卒業し、旧海軍に勤務。44年に同じ朝鮮半島出身者と結婚した。 45年3月から、呉は激しい空襲を受けた。ある夜、「家にいたら死ぬ」と身重の体で山の上に逃げた。すり鉢状の市街地は「火の玉」になっていた。自宅は焼け、直後に
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