甲子園には各球団がスカウトを派遣しているが、ベイスターズ池田社長は毎年自ら赴いて現場とコミュニケーションを図っている。 「介入」と「関与」は区別されるべきです。采配や技術指導に直接的に口出しするのは介入でしょう。ですが、いずれは代わってしまうGM・監督・コーチという野球人の世界とシンクロして一貫したチームづくりを担保するために、経営側がチームの人事評価や仕組みづくりに関与するのは球団経営において必然です。経営側はチームとの関わり方が2つに区別されることを自覚し、忍耐とともに野球人に任せるべきことは任せ、現場との信頼関係を築こうとする姿勢が大切です。そうした姿勢のもとでコミュニケーションを重ね、現場の野球人に受け入れられれば、現場への関与の幅が広がります。 私が野球人たちの現場にどう関与しているのか――今回はスカウトの現場を例に、「関与の構造」を説明します。 GM、スカウト、経営者――各々の