地域を挑発し、行政の間隙に付け込むデモ7月16日日曜日、夏休み前の三連休の中日。川崎市中原区の武蔵小杉駅付近で、これまで川崎でヘイトスピーチを伴うデモを繰り返してきた団体のメンバーらが、またしてもデモを行った。筆者はこの5年ほどそれなりの数のヘイトデモを見てきたが、今回のデモはその中でもかなり異様なものだった。 もともとこのデモはもう少し南にある中原平和公園を出発予定地としており、公園周辺には朝から数百人の市民がデモに反対の意思を示すために集まっていた。付近には大勢の警察官も配置され、デモを先導する警察指揮車からは「この後付近をデモ隊が通過する」旨も告知されていた。筆者を含むその場にいたほとんどの人は、当然その場所からデモが出発するものだと思っていた。 しかし実際には、デモ参加者は公園から500mほど武蔵小杉駅方面に進んだ交差点付近に観光バスで乗り付け、そこからゲリラ的にデモを開始した。そ