【台北=野嶋剛】台湾の馬英九(マー・インチウ)総統がこのほどウォールストリート・ジャーナル紙(アジア版)の取材を受けた際、中国との統一問題解決の見通しを英語で「in the next decade(今後10年以内)」と述べたと報じられ、注目を集めた。実際の表現は「next decades(今後数十年)」で同紙は訂正に応じたが、騒動をきっかけに英語での応対を得意とする馬総統に対して「通訳を使うべきだ」との声や英語力を疑う声が上がっている。 馬総統は任期内は統一問題には触れないとの立場。「10年後」発言の衝撃は大きく、地元紙が翌日の1面で報じたほどだった。総統府の指摘に同紙は引用の誤りを認めたが、滞米経験の長い野党民進党の蔡同栄立法委員(国会議員)は「普通next daysとは言わないのと同様、英語用法のミスだ」と指摘した。 一方、明確な文法上の誤りはないものの「今後数十年」と言うときは「