病院で診察を受けて5千円かかったとしよう。患者は3割を自己負担するから1500円支払う。これに100円を上乗せして、その分を重い病の患者が支払う費用に充てる。 厚生労働省が今月、社会保障審議会の部会に示した「受診時定額負担制度」の仕組みは、こんな内容だ。確かに、抗がん剤治療や長期療養中の患者には毎月の医療費が重くのしかかる。 自己負担の上限額を超えた分が戻ってくる「高額療養費制度」はあるが、低所得層には限度額が高すぎて、ありがたみが薄い。新制度案は、年収によって1カ月の上限額を最大で半分近くに引き下げる。 外来患者から薄く広く集めると、重症の人は高度な治療が受けやすくなる。さらに連日、病院通いのお年寄りが回数を減らすことで、医療費が抑制される効果も見込める。 しかし、社会保障の将来設計が定まらない中で、いいことずくめなどあり得ない。介護予防でかかりつけ医の機能が重視されているいま、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く