殻が無くてもヒヨコやウズラは誕生する――。千葉県立生浜高校の生物部と教諭が発表した成果が、国内外から注目を集めています。
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不潔なイメージが強いハエの幼虫「ウジ虫」を養殖魚のエサに使う研究が、愛媛大学で進んでいる。幼虫を増やすために使うのは家畜の排泄(はいせつ)物。人の食料にも使える魚粉の消費量を減らせるうえ、幼虫が排泄物を分解して肥料に作り替えてくれる。もしかしたらウジ虫が、食料不足と環境問題を救うかもしれない。 研究しているのは、愛媛大南予水産研究センターの三浦猛教授(54)。2008年ごろから、イエバエを中心に様々な昆虫を使った養殖魚のエサ研究に取り組み始めた。14年からは鹿児島県の養豚場にハエ養殖の実証施設を設け、民間との共同研究を進めている。 センターがある愛媛県南予地方はマダイやブリの養殖が盛ん。ある日、地元の養殖業者から「餌に使う魚粉が値上がりして困る」と聞いた。養殖魚を1キロ太らせるには魚粉が4~5キロ必要とされる。魚粉はペルー沖などで取れるカタクチイワシが主な原料だが、世界的な漁業資源の枯渇や
体のさまざまな組織になるマウスのiPS細胞を使って種が異なるラットの体内で臓器の「すい臓」を作り出しその一部をマウスに移植して糖尿病を治療することに東京大学のグループが世界で初めて成功しました。今後、ブタの体内で移植用のヒトの臓器をつくる研究を進めるうえで大きな成果だとしています。 そしてこのすい臓からインスリンなどを分泌する膵島と呼ばれる組織を取り出して糖尿病のマウスに移植したところ血糖値が正常に維持できるなど症状が改善したということです。 グループによりますとマウスとラットは、種としては、ウシとヒツジくらい遠い関係にあるということで、種が異なる動物の体内で移植用の臓器を作り出し、病気の治療効果が確認できたのは世界で初めてだということです。 グループでは、今後、ブタの体内でヒトの移植用の臓器をつくる研究を進めるうえで大きな成果だとしています。中内教授は「種類の異なる動物の体内で移植用の臓
鳥インフルエンザの感染拡大を抑え込むため、ウイルスを媒介するネズミや野鳥の侵入を防ぐという金属ネットを愛知県豊橋市のメーカーが開発した。鳥インフルの感染が拡大し始めた昨年秋以降、地元だけでなく、韓国からも注文が殺到。生産が追いつかず、一時、受注を止めたが、13日から販売を再開した。 メッシュ製造会社「くればぁ」が開発したのは、「ネズサル」と名付けた金属ネットだ。 同社は歯科医院で口腔(こうくう)内洗浄に使う薬品「4級アンモニウム塩」をフィルターに染み込ませ、鳥インフルエンザウイルスを不活性化させるマスクを2014年に作った。4級アンモニウム塩は農林水産省でもウイルスの増殖を抑える効果があると認められ、鳥インフル対策の消毒剤として使われている。 昨年9月に発売した金属ネットはマスクの技術を応用。網の表面に4級アンモニウム塩をしっかりと付けた。養鶏場といった飼育舎への鳥インフルエンザウイルスの
ポイント 海の中にどんな魚が生息するかを明らかにするには、これまで多大な労力と長期間の調査、高度な専門知識が必要だった。 海水中のDNAを解析し、わずか1日の調査で128種もの魚類のDNAを検出した。 採水だけで短期間に多地点の魚類相を明らかにでき、外来種の侵入や分布拡大の調査、アクセスが難しい深海や危険な汚染水域、生物採集の禁止区域での活用が期待される。 JST 戦略的創造研究推進事業において、山本 哲史 学術研究員(神戸大学)、益田 玲爾 准教授(京都大学)、荒木 仁志 教授(北海道大学)、近藤 倫生 教授(龍谷大学)、源 利文 特命助教(神戸大学)、宮 正樹 生態・環境研究部長(千葉県立中央博物館)らの研究グループは、海水中に含まれる排泄物などのDNAから周辺に生息する魚種を明らかにする新技術を使うことで、目視観察よりも効率の良い魚類生物相調査が可能なことを明らかにしました。 従来、
埼玉県久喜市菖蒲町で金魚を養殖している「木村養魚場」の木村豊さんが生み出した新品種が人気だ。金色に輝くうろこが特徴の珍種「黄金魚(きんぎょ)」に、細かく詰まったうろこがメタリックに輝く「キラキラ」。共に水族館の飼育員が品種名を名付け、展示もされている。木村さんは「金魚は芸術作品。ファンが自分の金魚に価値を見いだしてくれるのがうれしい」と、品種改良に挑み続けている。 木村さんは家業の梨園を継ぎ、最大で1.2ヘクタールの畑で1000本の梨を栽培していた。自分の名を付けた梨の品種「豊華(ゆたか)」を開発したこともある。しかし、果物離れの影響で梨の需要が低下。「それなら、好きなこと、楽しいことに挑戦しよう」と趣味だった金魚の生産に乗り出し、1992年ごろから徐々に梨園を金魚の養殖池や作業場に変えていった。
要旨 理化学研究所(理研)バイオリソースセンター新規変異マウス研究開発チームの牧野茂開発研究員、権藤洋一チームリーダーらの研究チーム※は、マウス細胞を用いて、ゲノム編集技術[1]により目的とするフレームシフト変異[2]を導入したところ、想定外のタンパク質が翻訳[3]されるという現象を発見しました。 近年、ゲノムを自在に改変できるゲノム編集技術が、急速に発展普及しています。この技術は簡便で、これまでゲノム改変が困難であった生物種においても利用できることから、遺伝子機能を解明する基礎研究から医療応用まで、極めて広範囲にわたる生命科学研究において利用が進んでいます。将来は、ゲノムを自在に改変し遺伝子治療への扉を開くと期待されています。一方で、標的とする配列以外のゲノム領域に、意図しない突然変異が導入される問題(オフターゲット効果)には十分に注意が払われ、技術改良が進められています。 今回、研究チ
体内を輪切りにした状態で見ることができる「CTスキャン」は医療の現場でも広く使われている装置ですが、専用の台に乗った状態で撮影を行うために患者に負担を強いることもありました。ペンシルバニア大学の専門家が開発した新しいCTスキャナは、対象となる人や動物が普段どおりの姿のままスキャンできる装置となっており、馬一頭をそのままスキャンすることも可能となっています。 New Bolton Center Pioneers Revolutionary Robotics-Controlled Equine Imaging System - YouTube 馬を一頭丸ごとスキャンできる装置を開発したのは、ペンシルバニア大学獣医学部のニューボルトンセンターのチーム。Barbara Dallap Schaer准教授は、この装置により馬の診断を一変させると語ります。 その装置というのがコレ。自動車の組み立てライン
一定の周期で点滅を繰り返す光を受けるだけでアルツハイマー病の患者の脳内にたまるたんぱく質の量が減ったとするマウスでの実験結果をアメリカの大学のグループが発表し、将来の治療につながる可能性があるとして注目されています。 アメリカのマサチューセッツ工科大学などの研究グループは、光の刺激によって認知機能の回復につなげようと、アルツハイマー病のマウスに、1秒間に40回の周期で点滅する光を当てて脳に刺激を与える実験を行いました。 その結果、この周期で点滅する光を1時間受けたマウスは、ほかのマウスに比べてアミロイドベータができる量が60%近く少なくなったということです。さらに、毎日1時間、1週間にわたって光を受けると脳内にたまったアミロイドベータの塊も60%余り減ったということで研究グループは、光の刺激によって脳内の免疫細胞が活性化し、分解したと見ています。 研究グループは「私たちの方法は、体を傷つけ
ワイヤレスでマウスの脳を操作、光遺伝学にブレークスルー2016.12.06 19:046,374 福田ミホ 心や行動の仕組みの研究が一気にはかどりそう。 ニューロンに光をあてることで脳を直接操る、光遺伝学という分野が今急速に進んでいます。脳のねらった部分を刺激できることで、たとえばうつの改善に役立ったり、記憶を消したり、回復させたりといったいろんな研究に利用されているんです。2010年には、画期的な研究手法を表彰するNature Methodsの「メソッド・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました。 その光遺伝学の進歩を強力に後押ししそうな研究について、スタンフォード大学のAda Poon准教授がIEEE Spectrumで解説しています。Poon氏によれば、現在の光遺伝学の大きなネックになっているのは、マウスの動きを邪魔せずに脳に光をあてる方法がなかったことです。 現在よくみられる方法は、マウス
「ゲノム編集」という新技術を使って不妊にした外来魚・ブルーギルを琵琶湖などに放流し、仲間を根絶させるプロジェクトを、水産研究・教育機構や三重大のグループが進めている。外来魚を駆除する新しい試みで、3年後をめどに人工池で実験を始める計画だ。 ブルーギルは北米原産。1960年代から国内各地に広がった。琵琶湖にはブラックバスと合わせて1240トン(2015年)いると推定され、小魚などを食べるため在来生物への悪影響が懸念されている。網での捕獲や電気ショックで駆除が続いており、滋賀県と国が年約1億円の対策費を負担している。ただ近年は天候などの影響で駆除量が減り、県のまとめでは、14年から生息量は増加に転じている。 研究グループが進めているのは、卵を作るために必要な遺伝子をゲノム編集によって壊し、メスが不妊化する遺伝子変異を持つオスを大量に繰り返し放流する方法。このオスと野生のメスが交配して生まれたメ
要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター網膜再生医療研究開発プロジェクトの砂川玄志郎研究員らの研究チーム※は、マウスの能動的低代謝[1]である「休眠」の安定的な誘導法を開発しました。また、マウスが休眠状態に入ると冬眠動物における「冬眠」と同様に熱産生感度が低下し、低代謝状態になることを明らかにしました。 リスやクマなどの冬眠動物は、冬眠という低代謝状態に入ることで基礎代謝[2]が正常時の1~25%にまで低下し、エネルギー消費を節約することで冬期や飢餓を乗り越えます。冬眠動物は入手の困難さやゲノム情報の不足により、最新の分子生物学や遺伝子工学を駆使した研究が難しく、冬眠のメカニズムはいまだによく分かっていません。一方で、哺乳類のモデル生物として使用しているマウスでは、条件が整うと数時間にわたって基礎代謝が正常時の30%程度となる休眠という能動的低代謝状態に入ることが知られてい
要旨 理化学研究所(理研)多細胞システム形成研究センター非対称細胞分裂研究チームの恒川雄二研究員、松崎文雄チームリーダー、米国ソーク生物学研究所の鈴木啓一郎研究員、ベルモンテ教授らの国際共同研究グループ※は、ゲノム編集ツールであるCRISPR-Cas9[1]システムを利用し、マウス・ラット生体内の神経細胞など非分裂細胞[2]でも有効な新しい遺伝子操作技術を開発しました。 近年、ゲノムの標的遺伝子を書き換える「ゲノム編集[3]」技術が急速に進歩し、ゲノム中の塩基配列を自由に選んで設計・改変することが可能な時代に入ってきました。ゲノム編集技術のさらなる発展は、医療・エネルギー・食品などさまざまな分野に大きな利益をもたらすと期待されており、次世代のバイオテクノロジーとして注目を集めています。しかし、既存の方法は、損傷を受けたゲノムDNAを修復する機構(DNA修復機構)の一種であり、細胞が分裂する
中央大学 理工学部 教授 小松晃之と宇宙航空研究開発機構(JAXA)研究開発員 木平清人の研究グループは、イヌ用人工血液の合成と構造解析に成功しました。小松らは、まず遺伝子組換えイヌ血清アルブミンを産生し、X線結晶構造解析からその立体構造を明らかにしました。さらに酸素輸送タンパク質であるヘモグロビンを遺伝子組換えイヌ血清アルブミンで包み込んだ形の(ヘモグロビン-組換えイヌ血清アルブミン)クラスター(製剤名:ヘモアクト-C™)を合成し、それがイヌ用の人工酸素運搬体(赤血球代替物)として機能することを実証しました。X線結晶構造解析には、JAXAの「高品質タンパク質結晶生成技術(Hyper-Qpro)」が適用されました。 動物医療の現場が抱える深刻な"輸血液確保"の問題を解決する画期的な発明であり、動物の輸血療法に大きな貢献をもたらすものと期待されます。 本研究成果は、11月10日(木)に英国の
執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2016年10月12日 水曜日 キーワード:バイテク メディア ゲノム編集技術を利用した品種改良が話題だ。最近でも、早く成長するトラフグ、受粉不要の赤いトマト(9月5日、NHKニュース)、筋肉隆々の豚(共同通信、9月15日)などマスコミをにぎわしている。ゲノム編集とは、CRISPR/Cas9(クリスパーキャスナイン)やTALEN(ターレン)と呼ばれるDNA切断酵素システムを使って、標的とする遺伝子を正確に導入したり、取り除く技術だが、作物や魚、家畜の品種改良以上に期待され、応用研究が進んでいるのが医学、医療の分野だ。 ねらった部位を正確に操作できる技術なので、今まで難しかった生殖細胞や受精初期の胚の遺伝子改変もできるが
ドイツ・ベルリンの動物公園で飼われている子ヒツジ(2016年3月24日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP/DPA/Britta Pedersen 【9月28日 AFP】米ミネソタ大学(University of Minnesota)の専門家チームは27日、ヒツジの皮膚細胞を使って作製した人工血管の移植片を子ヒツジに移植し体内で自然に成長させることに成功したとの研究結果を英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に発表した。 論文の共同執筆者のロバート・トランクイロ(Robert Tranquillo)氏は声明で、患者の体内で成長できる入手が容易な移植用材料はこれが初めてかもしれないと述べている。 もし人に応用できれば、病気に苦しむ子どもたちが外科手術を何度も受ける必要性から解放されるだろうと研究論文は指摘している。 先天性の心臓疾患があ
国立大学法人 千葉大学(学長:徳久剛史)大学院工学研究科の桑折道済准教授と河村彩香 氏(修士課程)らの研究グループは,森本元博士(公益財団法人 山階鳥類研究所)との共同研究で,孔雀の羽の発色機構のもとになる微細構造とそれらを構築しているメラニン(注1)を,構造・素材ともに模倣し,構造色(注2)を基盤とするフォトニック材料を作製しました。 本研究ではメラニンの模倣体として,ポリドーパミン(注3)を含む新たなコア-シェル型粒子(注4)を作製し利用することで,単一材料で視認性の高い構造発色を実現しました。原料となるコア粒子の粒子径とシェル層の厚みを任意に制御することで,フルカラー化が可能であることを明らかにしました。また,見る角度により色が可変な「虹色構造色」と,色が変化しない「単色構造色」を容易に作り分けることが可能となりました。構造色は色褪せせず,従来のインクにはない独特の光沢を有することか
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