人工知能学会倫理委員会が倫理指針の策定を発表し、全文を公開しました。主な内容は「人工知能学会は社会のために研究活動を行う」と、研究者としての職業倫理を示すもの。あらためて当然のことを表明することで、社会から理解と認識を得て対話の基盤とすることを目的としています。 人工知能学会倫理委員会の説明 倫理指針の一部 序文では、人工知能は人類へ貢献すると期待される一方、「悪用や乱用により公共の利益を損なう可能性も否定できない」と負の面を提示。それをふまえて、研究者は人工知能が人間社会に有益なものとなるよう努力し、自らの良心と良識に従って倫理的に行動しなければならないとしています。 その価値判断の基礎となるよう定められた倫理指針は、全部で9条。「人類への貢献」「法規制の遵守」「安全性」など、人工知能の開発・運用に携わるうえで必要とされる、根本的な考え方が記されています。 第9条は「人工知能への倫理遵守