京都に帰ってまずやったのが、出発前に友達に頼んでおいた、蛸壺屋の「THAT IS IT」を読んだこと。 この作品の全体像を貫くイメージは、「足立淳のブログ彼岸花・改訂版」が見事に四行で言い尽くそうとしている。曰く、 >一般の人は、人間を「天才と凡人」に分けているが、蛸壺屋さんはそうじゃない。あの人は、人間を「天才・エリート・凡人」の、3つに分けている。で、創作・パロディ問わず、これまであの人が描いてきたのは「エリートの嫉妬」だ。 何の努力もしていない人間はテーマにされない。努力を重ね、その報奨としてちやほやされたりプライドを持って地位を築いてきた「エリート」を、 ある種イノセントな奔放さで軽く上回り、打ち砕いてしまう「天才」の残酷さを描き、レゾンデートルを失った「エリート」がどう生きて救済されるかを綴ったのが本作である、というのだ。 これは、メジャーな少年漫画のデビュー最終候補に幾度となく