復帰に向けて訓練中。回復の兆しが見えていた。亡くなった男性は、東久留米市の学校給食職員だった。職場のストレスで約2年休職した後、2013年5月から復職訓練を受けていた。長く希死念慮(死にたいという考え)があったが、回復の兆しが見える、と主治医は判断していた。 その状況が一変したのが、2013年7月22日のことだった。 訴状などによると、男性はこの日、上司である学務課長に呼び出され、次のような言葉を投げかけられた。 「Y小学校から苦情が入ったから出勤停止です。もうY小には行かないでください。他の学校にはお前のことをよく思っていない人が大勢いるから8月は自宅待機です。9月も受け入れ先が見つからなかったら自宅待機です」「お前の行くところはない」 男性は、職場から帰って自殺の準備をした。だが、幸いなことに、この日は妻が食い止めた。 翌7月23日、男性は妻の勧めで、職場の保健師に相談した。保健師は学