たけし、さんま、タモリ――テレビ史を彩る芸人たちは「老い」をどう受け入れてきたのか #エンタメ#老いの準備#死を見つめる#楽に生きる 公開日 | 2019/08/20 更新日 | 2020/09/24 てれびのスキマ/戸部田誠 かつてお笑い芸人の晩年は寂しいものだった。 それをよく示したのが、演劇研究者・笹山敬輔の『昭和芸人 七人の最期』(文春文庫、2016年刊行)だ。榎本健一、古川ロッパ、横山エンタツ、トニー谷ら、昭和初期から中期あたりに一世を風靡(ふうび)した芸人たちの晩年を丹念に調べ、描いたものだ。それぞれ多額の借金、病気、家族との不和などに苦しめられ、華やかな全盛期とは対象的な晩年を送っている。 翻って、現在のお笑い芸人はどうだろう。 平成になってお笑い芸人の主戦場がテレビとなり、芸人を取り巻く状況は大きく変わった。また、テレビ自体も次第に「安定」「安心感」を求められるようになり、