≪盧武鉉式政治実験の懸念≫ 「米国にたんかを切れる首相って、ちょっと痛快」と、友人は言った。次期首相の民主党の鳩山由紀夫代表が、月刊誌『Voice』に寄稿した「私の政治哲学」という題の論文の話である。この論文の米国主導のグローバリズム批判に当たる部分がニューヨーク・タイムズに英訳引用され、米政府高官らから「反米的だ」と批判されていることは外交評論家の岡本行夫氏の弊紙コラムでも紹介されたが、普通の日本人はどう思っているだろう、と思って話を振ったのだ。 「スネ夫がジャイアンにたんかを切っても後悔するのがオチだろうけど」と『ドラえもん』のキャラクターにたとえて友人は付け加えたが、一度くらい米国に生意気な口をきいてみたい、という願望は意外に多くの日本人の心の奥に潜んでいるのかもしれない。 米国の反応はかなり敏感で、民主党の米国通の若手議員のところにも翌日には米メディアなどから問い合わせが来たそうだ