お盆休み中の土曜日に当たる8月15日、香川県内のあるショッピングセンターに出店している生活雑貨店の店主は、ため息をもらした。 「お盆は家族連れが集まる書き入れ時なのに、来店客数は昨年に比べて3割減。売り上げは4割も落ちた」 原因は景気減速だけではない。この店主は、今年3月に始まった土日祝日の高速道路の特別割引制度による影響が大きいと見ている。 ETC(自動料金収受システム)の搭載車であれば、土日祝日はほとんどの高速道路が「1000円乗り放題」となるこの制度により、自動車で遠出する人が増えているのは間違いない。お盆期間中は初めて平日にも制度を適用した。香川県であれば、名物のうどん店にできた長い行列がメディアの話題になることも多い。これだけ見れば、「高速1000円」が地方の活性化と消費の底上げにつながっているように映る。