インドネシア・ジャカルタのサウジアラビア大使館の前で、雇い主を殺害したメイドの斬首刑に抗議するデモで号泣する処刑されたメイドの娘〔AFPBB News〕 インドネシア語で「プンバントゥ」とはメイド(家事労働者)のこと。このプンバントゥの海外派遣はこれまでインドネシアの輸出産業の要として同国の経済成長を下支えしてきた。 高い失業率の打開のため国策としてスハルト政権時代(1979年)に始まったこの「メイド産業」は、今では500万人に迫る人材を海外に派遣するまでに成長した。 彼女たちが稼ぎ出す年間約80億ドル(約9500億円)は、インドネシアにとって欠かせない貴重な外貨収入となっている。 今やインドネシアは世界でも有数の出稼ぎ大国の1つとなった。 21カ国・地域への派遣を禁止 インドネシア政府によると、2014年に海外に渡航した労働者は約43万人で、そのうちメイドが最多の13万人。マレーシアを筆