潮干狩りなどを通じて我々にとって身近な自然である干潟は、魚類や貝類の生息の場であるばかりでなく、シギ類やチドリ類などの渡り鳥にとって重要な採餌及び休息の場でもある。また藻場は沿岸域に生息する生物の生息地を構成する重要な要素であり、その独自の生物相は生態学的にも水産資源保護の見地からも注目される存在である。さらにサンゴ礁にはきわめて多様な生物群集が見られ、生物生産量も非常に大きいことから、我が国の沿岸域における重要な生物環境と言える。 本調査は、このようにきわめて重要な存在である干潟・藻場・サンゴ礁について、これらの分布状況や消滅状況を把握する目的で実施された。 第2回調査においては、現存するか、昭和20年までに存在していた面積1ha以上の干潟を、主として地形図、空中写真の読み取りその他既存資料の収集により、また必要に応じて現地確認等を行って、その位置、面積、タイプ、環境の現況等を調査した。