「そして誰もいなくなった」町村派退会「中川秀直」 「驕れる人も久しからず」と言えるのは『平家物語』の御世だけではない。自民党の中川秀直・元幹事長(65)も今この一節を噛み締めているに違いないのだ。 10月29日、中川氏は「脱派閥」を理由に町村派に退会届を提出したが、追随者はゼロ。党に、後足で砂を掛けた渡辺喜美氏との連携に言及する有様である。 森政権の官房長官だった中川氏が、「愛人問題」と「捜査情報漏洩疑惑」を報じられ、辞任に追い込まれたのは2000年のこと。 しかし、派閥を牛耳る森氏の庇護の下、ゾンビのように復活。国対委員長、政調会長、そして06年には党のトップ・幹事長に就任。郵政民営化に反対した議員の復党に際し、「誓約書」を提出させるなど、権勢は頂点に達したのだが、 「中川さんの躓きは、昨年、親分の森さんを裏切って、総裁選に小池百合子さんを担いだこと。結果、惨敗し、森さんとの関