小泉純一郎首相が初訪朝し、北朝鮮の金正日総書記(いずれも当時)が拉致を認め謝罪してから20年が過ぎた。北朝鮮が「死亡した」と主張している日本政府認定の拉致被害者8人のうち、田口八重子さん=失跡当時(22)=と北朝鮮で1年8カ月、同居しながら日本語や文化を学んだ金賢姫・元北朝鮮工作員(60)が共同通信の単独インタビューに日本語で応じた。「私の判断では田口さん、横田めぐみさんは生きている。北朝鮮の門を100回、千回でもたたいて被害者と家族の再会を要求すべきだ」と強調し、日本政府に粘り強い交渉を呼びかけた。(共同通信=岡坂健太郎、渡辺夏目) ▽日本人になりすまして工作活動を行うため、拉致被害者の田口さんから日本語を学んだ 8月中旬、韓国南東部・大邱。金元工作員は警護係とみられる男性らと共にインタビュー場所のホテルのロビーに姿を現した。乗客乗員115人が死亡した1987年11月の大韓航空機爆破事件