当初、小沢は本会議で反対討論をしようとしたが、自民会派の幹部から止められた。 「異議を唱えるなら、ペナルティーを科さねばならない」 小沢は幹部の冷たい言葉を次期県議選で公認しないという脅しと受け取った。心配した支援者らから説得を受け、小沢は反対討論を断念した。議場退席はせめてもの抵抗だった。 × × × 議会関係者の間では「意見書」議案に自民党が賛成した理由について「議長選とのバーターだったのでは」といった噂がまことしやかにささやかれる。6月議会で五百川が議長に選出された際、民主会派は賛成票を投じた。自民と歩調を合わせたのは異例の対応だった。 民主会派の会長、和田章一郎(66)は「そんなひきょうな話はない」と「バーター説」を一蹴したが、ただ一人反対した無所属の成(なり)相(あい)安(やす)信(のぶ)(61)は「民主との水面下の根回しが優先されたに違いない」といぶかる。 成相は議案の本会