【北京=川越一、ロンドン=内藤泰朗】中国の李克強首相が22日、6日間の欧州歴訪を終えて帰国した。中国外務省は、英国とギリシャを回った李氏の歴訪について「輝かしい成果だ」と自賛。しかし欧州では、中国の大型経済協力を歓迎する声がある一方、中国の人権問題に触れなかった英国政府に批判が集まるなど、複雑な反応を見せた。 李氏は21日まで3日間滞在したギリシャで、サマラス首相と貿易や海運、空港・港湾インフラ整備など総額65億ドル(約6600億円)に及ぶ経済協力強化の関連文書に調印した。 財政再建中の同国では、「特筆すべき重要なイベントだ」(地元紙カティメリニ=電子版)など歓迎する報道が目立った。ロイター通信は20日、中国がギリシャの港湾整備に力を入れていることなどについて、「ギリシャは、中国の『欧州の入り口』になろうとしている」と伝えた。 一方、英国のキャメロン首相は今回、李氏の滞在中、液化天然ガス(
中国の李克強首相は19日、ギリシャの首都アテネを訪問し、サマラス首相と会談した。両氏は会談後の共同記者会見で、貿易や海運など経済協力の強化で一致したと明らかにした。両国は総額65億ドル(約6600億円)の契約に調印、ギリシャで中国の影響力がさらに高まることは確実だ。 財政再建中のギリシャは、海外からの投資拡大に力を入れている。中国としては、「欧州の入り口」とされるギリシャの空港や港湾整備への投資を加速し、欧州や中東向けの貿易拠点として開発を推進したい狙いがあるとみられる。 会談で李氏は「ギリシャは、近く経済危機から抜け出せる」と強調。サマラス氏は「ギリシャが欧州とアジアの貿易拠点として発展する」ことに期待を示した。サマラス氏は昨年5月、北京で習近平国家主席と会談。両国は交流を促進させている。(共同)
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