日本は謝罪せよ! 中国は傲っている! 韓国とはつきあいきれない……。歴史とはそれぞれの民族や国家の立場によってまったく違って見えるものであるゆえに、きわめて複雑でやっかいである。 さらに、現在の「歴史認識」問題には決定的に欠けている要素があることに多くの日本人は気づいていない。内モンゴルを故郷とし、中国と日本で学び、日本で活動する歴史人類学者が説く、草原から見た20世紀北東アジアの激動の歴史。 モンゴルについて、なにをご存じですか? 「モンゴルについて、なにも知らない」 大勢の日本人がそのように語ります。たいがいは、大相撲で複数名の横綱をはじめ、多くのモンゴル人力士たちががんばっている姿を見たのちに、あらためて謙虚に驚嘆の声を上げてくれます。 しかし、私はこうした日本人たちの姿や「謙虚な声」を見聞きして、必ずしも「美徳」だとは感じていません。むしろ、あまりにも無責任ではないか、とすら言いた
![「宗主国」の日本人へ~モンゴル人からのあるメッセージ(楊 海英) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ebd0bd9e02a6c72f105a75a1246559c15032d38e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F4%2F1200m%2Fimg_f4a642a653b4dffa2d05001834e6f42781529.jpg)