歌手や司会者などとして幅広く活躍してきたやしきたかじん=本名・家鋪隆仁=さん(64)が、闘病の末に亡くなった。多くのファンを魅了する甘い歌声と、それとは裏腹に、歯に衣着せない本音のトーク…。やしきさんの姿は、粋で輝かしい「関西ダンディズム」そのものだった。歌えば甘く、しゃべれば辛く 公式ウェブサイトなどによると、やしきさんは昭和51年、シングル「ゆめいらんかね」とアルバム「TAKAJIN」で本格デビュー。同年、FM東京が選ぶ最優秀新人賞のベスト5に選ばれた。 こわもての風貌とは対照的に、女性の心情を切々と歌うスタイルで、多くのファンを引きつけた。特に昭和60年前後からは、シングル「あんた」(昭和59年)や「やっぱ好きやねん」(同61年)、「ICHIZU」(同62年)、「なめとんか」(平成2年)、「東京」(同5年)などの楽曲を次々と発表。今も中年男性らを中心に、カラオケなどで歌い継がれている