一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった橋下徹大阪市長率いる「日本維新の会」。ここにきて各種世論調査の支持率が急降下するなど「政界の風雲児」ともたはやされた男も四苦八苦といった感じだ。起死回生への切り札はあるのか。次期衆院選に橋下氏本人が出馬することもにわかに現実味を帯び始めるなか、維新内では、あの「大物政治家」の選挙区に橋下氏が“刺客”として挑むという仰天構想が浮上しているという。 橋下氏はほんの1カ月ほど前まで、関西から全国に向けて吹き荒れる「維新旋風」を背に昇り龍そのものだった。9月12日には地域政党「大阪維新の会」を国政政党「日本維新の会」に衣替えし、橋下氏は「これから日本全国で大戦(おおいくさ)が始まる」と決起宣言した。次期衆院選では350人規模の候補者を擁立し、単独過半数を勝ち取って一気呵成に国政を“制圧”するという絵図を描いていた。 ところが、「旋風」もパタリと止んでしまった。その要因