タイの軍事政権は、インラック前首相が申請していた海外渡航許可を却下した。首相在任時のコメ買い上げ制度に絡む容疑で、近く刑事訴追手続きが始まるためとの理由だ。有罪となれば収監されるため、出国を認めれば、兄のタクシン元首相同様、そのまま帰国せずに海外逃亡される事態を懸念しているとみられる。この件で現地メディアにコメントを求められたプラユット暫定首相は、「新聞を読め」とだけ述べ、言及を避けた。(シンガポール 吉村英輝) タイの英字紙バンコク・ポスト(電子版)によると、軍事政権「国家平和秩序評議会(NCPO)」の広報官は8日、インラック氏から申請が出ていた海外渡航許可の認可には時間がかかるとして、認めなかったことを明らかにした。ネット上では、インラック氏は8日からの香港への渡航許可を軍政に申請しており、事実上の海外逃亡生活を送るタクシン元首相に会う可能性が指摘されていた。 軍政は昨秋、インラック氏
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