安倍首相は27日、9月3日に行う内閣改造で、自民党の山谷えり子参院政審会長(比例、参院当選2回・衆院当選1回)を拉致問題相に起用する方向で調整に入った。 山谷氏は党拉致問題対策本部の本部長を務めるなど、拉致問題に積極的にかかわってきた。同本部は今年7月、拉致被害者の新たな帰国を想定した生活支援策を発表していて、その取りまとめに山谷氏が奔走したことも首相は評価しているとみられる。 山谷氏は第1次安倍内閣で首相補佐官を務めるなど、首相に近い。また、安倍政権が女性を積極登用する方針を掲げていることも、起用の背景にありそうだ。 拉致問題を巡っては、北朝鮮による再調査が進んでおり、9月上旬にも1回目の報告が行われる見通し。仮に、3日の内閣改造までに調査報告が日本側に伝えられた場合は、態勢を継続させる必要があることから、現在の古屋拉致問題相を続投させる方向だ。