ベートーベン交響曲第九番の四楽章では、合唱団と4人のソリストが舞台に立った。今回はソプラノとアルトを朝鮮の女性歌手が、テノールとバリトンを日本の男性歌手たちが担当した。ドイツでは、何かの成功を祈るときによく「トイ、トイ、トイ!」という掛け声で気合を入れるという。舞台に上がる前、朝・日の4人のソリストたちは、互いに手を握りながらその掛け声で心を合わせた。 ◇
〈特集・「第九」平壌公演〉井上道義さんに聞く/風通し良くし、相互交流を 2013年03月13日 15:01 文化 レベル高い演奏 今回、ベートーベンの「第九」は、朝鮮では初演だったが前回の公演と同様、とても気持ちよく演奏することができた。 今回、一番引っかかったのは、四楽章で出てくる歌詞がドイツ語だったこと。普段使わないドイツ語で歌うのは苦労したはず。しかし発音ができないとオーケストラの響きにも影響が出てくる。そういった意味で、初演にしてはどの国のそれと比べても比較的レベルの高いものに仕上がったと思う。 「第九」は、ヨーロッパ文化の一番の基となっているキリスト教とあまり直接的に結びついていない、非常に普遍的な思想で書かれた曲。この曲は、ベートーベンが創作した最後の交響曲だが、彼はそれ以前までは、自我の意識、強い独創性、誰にも負けない才能をもって理想主義を秘めながら音楽を作っていた。言葉で表
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