民主党が27日発表したマニフェスト(政権公約)に「米国との間で自由貿易協定(FTA)を締結」すると明記したことが、農業関係者の反発を呼び、各党から批判を受けるなど、大きな波紋を広げています。批判の強さに驚いた民主党は、対応に追われています。 日本農業新聞は28、29両日、民主党マニフェストを大々的に報じ、「許されない日米FTA」と題した29日付の論説は、「米国とのFTA締結は米国依存を強め、食料安保上の危険さえある」と警告しました。 日本共産党の志位和夫委員長は28日、記者団の質問に答え、「米国とのFTAは日本農業を壊滅させる。絶対に反対だ。そんな道に踏み込んだら食料自給率がかぎりなくゼロに近づくことになりかねない」と批判しました。 農林水産省の試算によると、経済連携協定(EPA)やFTAで関税などの国境措置が撤廃された場合、日本の農業総生産額の42%に相当する3兆5959億円が失われ、食