開幕したばかりのプロ野球のテレビ中継を見ていて、気になる場面がある。打者がハーフスイングし、ボールと判定されたさい、捕手が一塁や三塁の塁審を指さして主審に「空振り」をアピールする。判断を委ねられた塁審によってアピールが通ることも多い。 ▼ここ数年とみに増えたようだし、高校野球でもたまに見かける。ルール上認められていることらしいが、これでは間近でストライク、ボールを判定している主審の権威が弱まる気がする。「言った者勝ち」みたいでもあり、どこか釈然としない。 ▼こんな話を持ち出したのは、関西電力大飯原発の再稼働に対する政府の対応が腑(ふ)に落ちないからである。最初の手はずでは、ストレステストの評価結果を受け、政府が再稼働の可否を判断する。これを地元の福井県とおおい町に説明、合意を得た上で正式決定する、と決めていた。 ▼ところが政府が協議に入る前日、枝野幸男経産相が突如「滋賀県と京都府知事の理解