政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐり、同学園が来年4月に愛媛県今治市で開学を目指す獣医学部設置の認可申請を審査する文部科学省の大学設置・学校法人審議会(設置審)の非公開会合が9日開かれ、獣医師養成に向けた教育環境に課題があるとして、認可の判断を保留する方針を決めた。設置審は今月下旬に林芳正文科相に答申する予定だったが、延期される見通しとなった。 獣医学部設置認可をめぐっては、今年1月、同学園が獣医学部設置を可能とする今治市の国家戦略特区での事業者に選定され、文科相が4月に設置審に認可の可否を諮問し、設置審が審査を続けていた。 関係者によると、設置審はこれまでに教員数に見合った入学定員数を見直すことなどを要請。学園側は当初計画の定員160人を140人に減らしたほか、新たな分野であるライフサイエンスや、日本の獣医学教育で手薄とされた公衆衛