唾液を検体に使って新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査法を厚生労働省が早ければ5月中に認める方針であることが11日、分かった。現在主流となっている鼻の奥の粘液を綿棒で取る方法よりも安全で簡単に検体を採取でき、検査数を増やせる可能性がある。国立感染症研究所が作っている検体採取のマニュアルを近く変更する。 鼻の奥の粘液を取る方法は、せきやくしゃみが出やすいため、検体を採取する人が感染するリスクが高い。このため感染防止策を徹底して検体採取を行わなければならず、検査体制拡充の足かせとなっている。日本医師会(日医)も唾液によるPCR検査の実用化を求めていた。 政府関係者によると、唾液を使う場合、医師が舌を綿棒で拭ったり、検査を受ける人自身が唾液を容器に出して医療機関に持って行ったりする方法が検討されている。