小説を商業出版することになり、これまで自分で書いて見直すだけだったのが、編集者・校正者による校正・校閲のプロセスを初めて体験した。その過程で差別語・差別表現に関しての指摘を受けて、改めて自分の中での判断について少し整理しておきたいと思った。 ある言葉が持つニュートラル、ネガティブ、ポジティブの三相を同時に見ないと、「その言葉をここで使うのが適切か」は判断ができないけれど、三相のうち一面しか見なかったり知らなかったりすると正確に判断ができなかったり、話が噛み合わなくなったりする。 指摘を受けた点1 「発狂」や「狂人」に指摘が入った。 江戸時代に実在したという届出「発狂扱ひ」に言及した箇所に指摘が入った時はどうしようかとも考えて、「精神状態の異常による行動という届け出」と言い換えた。 明治時代に精神障害者が「狂病者」と呼称され、「狂」に否定的・差別的な意味あいが付与されてきた。1970年代に「
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Q 「伝統芸能は難しくて敷居が高い」「伝統芸能の敷居を低くして見に行きやすくする」などの表現を使ったところ、おかしいと言われた。どのような問題があるのだろうか。 A 「敷居が高い」は、現代では「気軽には行きにくい」などの意味で使われることが多くなっていますが、伝統的には「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい」(『大辞林第3版』)という意味で使われる語です。放送で使う場合には、伝統的な意味と新しい意味とがある語であることを認識したうえで、使う場面を考える必要があります。また、「伝統芸能は、難しそうで見に行くのに勇気がいる」などと言えば「敷居が高い」よりも意味がはっきりします。 一方、「敷居が低い」は新たに使われるようになった語と言えそうです。「伝統芸能の垣根を取り払って見に行きやすくする」などと言いかえるなどの工夫をすると、より適切に、多くの人に伝わりやすくなります。 <
明日の言葉(その8) いままで生きてきて、自分の糧としてきた言葉があります。それを少しずつ紹介していきます。 昨日は原爆忌だった。 正確に言うと、広島原爆忌(8月9日は長崎原爆忌)。 1945年8月6日朝8時15分、アメリカ軍により広島市に原子爆弾が投下された。 毎年、広島平和記念式典のテレビ中継を見ながら、8時15分に黙祷をする。 黙祷の一分間、せめて当時のことを想像する。 でも、想像しきれない。 広島平和記念資料館で写真を見たり、映画や映像を見たことはもちろんある。 でも、想像しきれない。 まぁ当たり前なのだ。 想像できる、と言い切る人のほうがおめでたい。 ただ、あるときから、ボクはふたつの言葉を手に入れた。 そのうちのひとつを今日は紹介したい。 カルビーの ポテトチップス 原爆忌 中田美子の句である(句集「惑星」より)。 俳句として見事だと思う。 カルビーのポテトチップスに、もしくは
どうせ自分には能力がないから……。自分なんて何をやってもだめ……。 自己肯定感が低く自分に自信がなくてお悩みの人はいませんか。もしかすると、それは普段から口にしている言葉が原因かもしれません。 自己肯定感が高い人たちが共通してよく使う言葉があります。今回の記事では、自分を肯定できる人になるための「5つの最強の言葉」をご紹介しましょう。 「口癖」を変えれば自己肯定感は高まる 自己肯定感が高い人と低い人は、視点に差があります。メンタルコーチの飯山晄朗氏によれば、自己肯定感が高い人は物事のプラス面へ目を向けているのに対し、低い人はマイナス面ばかりを見てしまっているそう。 たとえば仕事で商談がうまくいかなかったとき、「うまくいかなかったのは自分に能力がないからだ」と自分の “できないところ” にばかり目を向けていると、ますます自信を失い、自己肯定感はどんどん低くなっていきます。しかし、「自分の改善
校閲の大ベテランが新しく出た3版を手に取って真っ先に見たのは「募金」の項目。そして、大きなため息――。「誤用」に厳しいといわれる明鏡 国語辞典ですが、すべてそうとは限りません。今回そこに加えられた微妙な改訂など、校閲者が気になった変化を挙げてみました。 10年ぶりに改訂され、2020年12月に発売された明鏡国語辞典。前の版と比較して校閲者が気になったポイントをまとめました。 (名を特記していない画像は明鏡国語辞典。黄色い強調は引用者) 「募金」に寄付の意味を明記 校閲の大ベテランが3版を手に取って真っ先に見たのは「募金」の項目でした。そして、大きなため息をついたのです。 多くの辞書は「寄付金などを広く一般から集めること」(新明解国語辞典8版)のように、読んで字のごとく「お金を募る」意味を基本としています。 ところが、明鏡は「金を寄付すること」という逆の意味を普通に❷で載せています。もちろん
ITの制作現場では、どんな職種でもコードや開発言語などの話題は避けて通れません。ただでさえカタカナ用語の多い業界ですが、プログラミングやコーディングの用語などはカタカナですらなく英語表記ですし、中には読み方が不明確なものもあります。 チームメンバーもさることながら、他社の人と話すときに間違った読み方を使っていたら恥ずかしいですよね。今回は間違いの多いと言われる用語や、議論を読んでいる言葉をピックアップしてみました。 ※更新:米国英語の発音記号を追加しました Webデザイン系 width【wídθ, wítθ】 正:ウィズス、ウィドゥスなど 誤:ワイズなど HTML/CSSの幅指定で使う「幅」という単語です。よく使うものの、発音の仕方に自信が持てない人も多そうです。 height【hάɪt】 正:ハイト 誤:ヘイト 上記とセットで間違えられやすい単語。「高さ」という意味で、ウェブでなくとも「
サービス終了のお知らせ NAVERまとめは2020年9月30日をもちましてサービス終了いたしました。 約11年間、NAVERまとめをご利用・ご愛顧いただき誠にありがとうございました。
営業や接客対応、プレゼンなどでの言葉づかいには誰でも気を遣うもの。「これで正しかったっけ」と悩む瞬間は少なくないのでしょうか? そこで目を通しておきたいのが、『圧倒的好印象を与える"言い換え"ベストフレーズ集』(唐沢明著、宝島社)。 15年前から、大学や企業セミナーで敬語やコミュニケーションについての講義をしているという著者が、間違えやすい言葉を正しい言い換え・言い回しにし、わかりやすくアドバイスした書籍です。 いくつかをピックアップしてみましょう。 誤用1.(かかってきた電話に対して)「いま部長はいらっしゃいません」 ◯ おりません 例 ただいま部長はおりません 社内の人間の説明をする際は、自分の上司や社長であったとしても、社外の人が目上になるように表現するもの。 ◎ はずしております 例 部長はただいま席をはずしております また、「いない」や「〜しない」という否定後はなるべく使わない方
夏の尻尾が見えてきた。夜風が涼しく気持ちのよい睡眠が過ごせるこの季節。 ふと、この言葉を思い出す。 「誰も君のことなんか見ていない。」 これは僕が今の自分たる原点でもある気付きだ。今日は学生の皆へ届けるブログにしようと思う。 僕は札幌の隅っこのど田舎で高校を卒業し、大学で京都に移り住んだ。 4年間通った大学は、入った時は賢くても卒業したら馬鹿になってる、なんて影で言われるような学部で。 物凄い数の入学生がいることでも有名な大学だ。ちなみに僕は賢くもないので卒業したら、どうなってしまうのか不安でしょうがなかった。そんな19歳。 隣に並ぶ同学年の学生だけでも下手すると1000人以上いたと思う。 色々な地方から出てきて訛りもバラバラでラーメンへのこだわりは地方ごとに違って、日本の文化をごった煮にしたようなカオスな学部だった。たぶん、僕がいた学部だけじゃないけれど。 皆、色々なサークルへ入るのを横
新しい年を迎える元日の午前0時ちょうどに、ファーストリテイリングの全社員に向けて1通のメールが発信される。送信者は柳井正会長兼社長。毎年恒例となっている「年頭挨拶と年度の方針」だ。 今年送られたメールは、A4用紙にして3枚前後。話題と語り口は年ごとに異なるが、全体の構成はほぼ共通している。まず冒頭で、前年の業績や自社を取り巻く経営環境を振り返りつつ、トップとして抱く危機感、それを踏まえた今年の標語が示される。後半は、全社員一丸となって目指す会社の姿、一人ひとりに期待するマインドが訴えかけられる。表現も次第に社員の心を揺さぶるような熱気を帯びてくる。 「ファーストリテイリングは日本一のサービス企業になり、国の境と業態の境を突き破っていきます」(2004) 「うまくいっていない人の仕事をみると高い目標と高い達成水準が抜けています」(08) 「打倒!サラリーマン体質 打倒!官僚組織 打倒
東日本大震災から1年に合わせて来日している、世界的なポップスターのシンディ・ローパーさんが、12日に日本外国特派員協会で開いた記者会見の全文を掲載します。 無名時代に日本料理店で働いていたこともあるというシンディさん、会見では日本のファンや被災地への思いとともに、大ヒット曲「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブ・ファン」の邦題名にまつわるエピソードなども披露しました。 シンディ・ローパーさん記者会見 3月13日13時から日本外国特派員協会にて ~ニホンを忘れないで~ シンディ: こういう場は初めてなのでどんな感じになるのか分からないのですが、依頼があったのでどんな風になるかな?と思いながら依頼を受けることにしました。みなさん、元気ですか? 昨年私達は、地震のあと残りました。というのもこの国には1983年以来、長い関わりがありますし。日本にいる仲間たちと一緒に密接に働いてきました。長い時間、実
(訳注:2008年に急逝したアメリカの作家David Foster Wallaceが2005年にKenyon大学でした卒業スピーチです。個人的には同年のStanfordでのSteve Jobsの卒業スピーチより、遥かに奥深く、かつタメになると思うのですが、あまり知られていないようですし、訳されていないので、自分でやることにしました。以下が拙訳です。) もし発汗1したい人がいるなら、どうぞお好きなようにしてくださいな。多分ぼくもします。てかする...こんにちはーおめでとーKenyon大学2005年度の卒業生のみなさん。2匹の若いサカナが泳いでおり、逆方向に泳ぐ年上のサカナに会いました。すれ違い様、年上のサカナはこう言いました。「おはよう少年たち。今日の水はどうかね。」2匹のサカナは特に気にもとめず、しばらく泳いでから、顔を見合わせて言いました。「てか水って何?」 今の話は、米国の卒業スピーチ
この本は、頂き物ではなく、ちゃんと自腹で買いました。 『赤めだか』 読む前から評判が高く、売れているようなので、つい敬遠してしまったのですが(編集者にありがち)、いや、もっと前に読めばよかった。 近頃読んだ本の中でも、一番のオススメです。 今日はその中でも、僕にとって一番「しみた」部分をご紹介。 *あとから入門した弟弟子の志らくを、師匠の談志が何かにつけてほめ、著者(談春)が腐っていたときの話 翌日、談春(ボク)は談志(イエモト)と書斎で二人きりになった。突然談志(イエモト)が、 「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」 と云った。 「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来ならば相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかな
米国で住んでいた時に、人生をゆたかにしてくれた言葉にたくさん出会いました。 その中のひとつ。 今でも自分の生活に根付いている言葉があります。 ある日に、運転していたら偶然引っ越しセールがあり、見に行きました。 そこで、たまたま私の好きな柄の食器セット(10セット)がありました。 素敵だな、どうしようかなって思っていたところ 上品そうな老婦がきて 『この食器のセット、ひとつも欠けてないのよ 大事に大事にしてきて、サンクスギビングとクリスマスの時にしか使ってないし』 と説明してくれました。 でも、高いかも、と私が値切ろうとすると(・◇・)ゞ 『この食器好き?』 と白髪の老婦は私の目を覗き込むようにして聞きました。 私がうなづくと 『ひとつだけ約束してくれたら、安くしてあげるわ』 『何をでしょう?』 『日常づかいで、使ってくれない?』 え? 私は彼女を見返しました。 『なんだかね、もったいないっ
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