【巨岩から垂らされた綱を引く参列者ら=熊野市有馬町で】 【熊野】三重県熊野市有馬町の花の窟(いわや)神社で2日、豊作などを願う秋の例大祭が営まれた。小雨が降る中、ご神体の巨岩から境内のご神木に大綱を掛ける「お綱掛け神事」に県内外から約800人が訪れた。 神社はイザナミノミコトを祭る。ご神体である高さ45メートルの巨岩に白装束の氏子7人が登り、ケイトウなど季節の花や扇子を結びつけた全長約170メートルの大綱を頂上の木に結んで固定し、片方を境内に下ろした。 その後、住民らが七里御浜海岸まで力を合わせて引っ張り支柱に掛けた。 氏子総代の溝口公司さん(75)は「小雨が降ったが、無事に神事が営まれてよかった」と話した。 京都府から訪れた山田幸甫さん(73)は「神事に参加するために来たので綱を引くことができてよかった。元気に過ごせますようにと願いました」と笑顔だった。