奈緒さん(右)と夫のオメルさん。オメルさんが経営するレストラン「ケバブ家」にて PHOTO:CHIHIRO MASUHO / COURRiER JAPON 身近に暮らすイスラム教徒たちの生活や本音を探ることで、彼らの「素顔」と、“共生への糸口”が見えてきた。 2月1日、東京都豊島区にあるモスク「マスジド大塚」には東京、名古屋、大分など日本中のモスクの代表が集まっていた。当初は、IS(いわゆる「イスラム国」)に拘束されたジャーナリスト後藤健二さんの解放を祈る予定だったが、その突然の訃報により、代わりに、残された家族に祈りを捧げることになった。 事務局長のクレイシさんは、多くの在日イスラム教徒がこの凄惨な事件に胸を痛め、日々の礼拝でもその無事を祈っていたという。だが一方で、これを機にイスラム教徒に対する風当たりがさらに強まることを懸念する声もある。 バーレーン出身のアフメッドさんも、来日してか