宮城県気仙沼市の「みなし仮設住宅」で暮らす女性2人が、津波被害を免れた着物から作ったブックカバーが、地元の雑貨店や神戸市内の書店で人気となっている。 商品名は「ほどーる」といい、「温まる」という意味の方言「ほどる」にちなんだ。 ブックカバーを作ったのは、清水由里子さん(62)と、親類の木田裕子さん(53)。2011年3月、それぞれの自宅は津波で全壊したが、ともに石造りの蔵は無事だった。 「何かしていないと気持ちが紛れず、つらい」。片づけが一段落した同年秋、2人は蔵にあった泥の付いた浴衣を洗って、ミシンでコースターを作った。周りに好評だったことから、両家が大正時代から保管していた浴衣や着物50着以上を再利用することにした。 避難生活で、知人たちから衣類や食品の支援を受けた。お礼にと、着物から小物入れや巾着袋を作って配ったところ評判に。東京都内の気仙沼市のアンテナショップでブックカバー